自由集会

自由集会1: 研究する動物園6
  (学術・教育委員会主催)

8月30日(金)15:00-17:00

国際交流ホールI

日本野生動物医学会学術・教育委員会では、動物園、水族館、および博物館など多くの機関や広い研究領域における野生動物医学の研究促進とその研究成果の普及に尽力していくことを目的の一つとしている。これまで、動物園や水族館がおこなってきた研究や取組を紹介する「研究する動物園」を5回開催してきた。本年は、新たに発足した学術・教育委員会を中心として「研究する動物園6」を開催し、日本の動物園・水族館関係者の方々から、その取組について講演頂く。

コーディネーター: 
佐々木基樹(帯広畜産大学)
遠藤秀紀(東京大学総合研究博物館)
浅川満彦(酪農学園大学)

演者:

講演1. 田中正之(京都市動物園 生き物・学び・研究センター)
「動物園での研究・教育のための費用獲得について−大学との連携,共同利用・共同研究,科研費等−」

講演2. 早川大輔 (わんぱーくこうちアニマルランド)
「動物園とフィールドを活かす ―地域の動物園が求められること、できること―」

講演3. 柳澤牧央(沖縄美ら島財団)
「鯨類臨床治療成績の向上を目指す 〜研究によるサポートの重要性〜 」

自由集会1代表者:佐々木基樹(帯広畜産大学)



自由集会2: 野生動物と私たちをつなぐもの(Our life is their life)

8月31日(土)9:30-12:00

国際交流ホールII

「学生が海外に行き、野生動物を見て学ぶ」という経験はそう多くはありません。しかし、海外に興味がある!大自然の中で暮らす動物たちを見たい!という学生もいると思います。 学生が海外での実習、ツアーなどに参加しそれらを通して野生動物の魅力や、それぞれが抱える問題点など、体験談を発表していただきます。 そして、集会に参加されている全員でディスカッションを行います。私たちと野生動物とのこれからの関わりを考え、行動を起こすきっかけとなることを目標とします。 発表は日本語、スライドは英語で行う予定です。対象は学生に限らず、先生方や一般の方にもぜひご参加いただきたいです。

"Learn and watch wildlife overseas" We usually don't find opportunity like this. However, at least some students must be interested in practice in other countries, and want to watch how wild animals live there. In this workshop, the students who have been to practices or tours in other countries will present the attraction of real wildlife and their problems that each student learned through their experience.( ) These stories would be best themes to discuss for us to think about how we should behave and keep a good relationship with wildlife. We have oral presentation in Japanese, but the screen will be in English.

演者:

1. 仲尾朋美 (北海道大学 獣医学部5年)
Tomomi Nakao(Laboratory of Veterinary comparative pathology(比較病理), Department of Veterinary Medicine, Hokkaido University)
「世界へ羽ばたけ!野生動物学生たち」
(We have endless possibilities!)

2. 石原亜美(鳥取大学 農学部 共同獣医学科4年)
  Thugumi Ishihara (Laboratory of Veterinary Hygiene, Department of Veterinary medicine, Faculty of Agriculture, Tottori University)
「サバンナを見つめて」(what can we see from our far east)

3. 成田翼(北里大学 獣医学部 獣医学科3年)
  Thubasa Narita (Department of Veterinary Medicine, Faculty of Veterinary Medicine, Kitasato University)
「タイのアジアゾウ飼育・健康管理ツアーに参加して」(Report on Elephant Health Care Training Course in Thailand)

4. 上島彩美(日本大学生物資源科学部 動物資源科学科2年)
石黒友子(日本大学短期大学部 生物資源科学科2年)
Ayami Ueshima (Department of Animal Science and Resources, Faculty of Bioresource Sciences, Nihon University )
Yuko Ishiguro (Department of Bioresource Sciences, Nihon University Junior College )
「ボルネオの野生動物とパームオイル」(Wildlife in Borneo and Palm oil)

自由集会2代表者:河合美帆(北里大学獣医学部獣医学科)
           野生動物医学会学生部会国際交流係



自由集会3: International chat time(茶time)

8月31日(土)12:30 -13:30

国際交流ホールIII
(ポスター会場休憩スペース)

お昼ごはんを食べながら、海外で活躍する先生方と英語でChat(おしゃべり) をしようという企画です。 この場を通じて国際交流の楽しさや身近にある国際的活動につながるきっかけとしてもらえたらと思います。

参加は事前申し込みが必要となります。

参加希望者およびお問い合わせは、
野生動物医学会学生部会 国際交流係 jszwm_international@yahoo.co.jp までご連絡ください。

<<参加予定の先生>>

Dr.Pam Whiteley(BVSc MS MACVS (Epidemiology & Australian Wildlife)
BTeach Wildlife Health Surveillance Victoria
Faculty of Veterinary Science, The University of Melbourne
(http://www.vet.unimelb.edu.au/wildlifehealthsurveillancevic/team.html) 

Dr. Hongxuan He
(中国科学院 動物研究所 国立野生動物由来疾病研究センター(National Research Center for Wildlife Borne Diseases, Institute of Zoology, Chinese Academy of Sciences)) (http://sourcedb.cas.cn/sourcedb_ioz_cas/yw/scs/pi/200907/t20090716_2088430.html)

Dr. Ki-Jeong Na
Director of The Wildlife Center of Chungbuk
Professor, Veterinary laboratory medicine
College of Veterinary Medicine, Chungbuk National University
Gesindong 12, Cheongju 361-763, Republic of Korea

自由集会3代表者:河合美帆(北里大学獣医学部獣医学科)
           野生動物医学会学生部会 国際交流係リーダー

           

自由集会4:野生動物ゲノム細胞研究の最前線

8月31日(土)13:00 -15:00

法経第8講義室

野生動物のゲノム細胞研究は、生息状況解明の基礎情報となり、絶滅危惧種の保全に大いに貢献することが期待できる。2012年10月に発足した国立環境研究所「野生動物ゲノム連携研究グループ」では、DNAや細胞試料を用いて、ゲノム解析情報を蓄積し、細胞の研究資源化を図り、多くの研究者が活用できる体制の構築を目指している。本集会は、共同研究の発展に向けて、有意義な情報発信ならびに意見交換の場としたい。

演者氏名(所属)と演題:

大沼 学(国立環境研究所)
「国立環境研究所における絶滅危惧種の遺伝資源保存体制と保全遺伝学的研究例について」

遠藤大二(酪農学園大学獣医学群獣医学類)
「次世代シークエンサーによるヤンバルクイナ全ゲノム解析の進捗状況 −低メモリーアッセンブルソフトと高速相同性解析ソフトを用いたローコストゲノム解析−」

福田智一(東北大学大学院農学研究科)
「爬虫類の細胞培養法開発と細胞バンク構築の試み」

田島淳史、浅野敦之(筑波大学生命環境科学研究科)
「鳥類における遺伝資源保存の現状について」

村山美穂、伊藤英之、木下こづえ(京都大学野生動物研究センター)
「飼育施設と連携した試料の保存と活用」

金子 武人(京都大学大学院医学研究科附属動物実験施設)
「希少動物におけるフリーズドライ法による精子保存法の確立及び配偶子バンクの設立」


自由集会4代表者:村山美穂(京都大学野生動物研究センター)

           

自由集会5: 薬物動態と薬力学の種差問題
 −抗菌薬・抗真菌薬の適正使用を目指して−

8月31日(土)15:00-17:00

法経第8講義室

昨年、本学会の自由集会において、数多く存在する薬物の半減期は、投与する動物種によって大きく異なるものがほとんどであるという、議題を提供した。鯨類における抗真菌剤のボリコナゾールの半減期が極端に長い事象は、その代表的なものだ。3日間連続で投与後、1週間血中濃度を維持している。肝臓の薬物代謝酵素、蛋白結合率、体を構成する脂質の割合や腎臓のクリアランスと、その要因は多々考えられる。一番確実に把握する方法は、実際に時間を追って血中濃度を測定することである。昨年の研究者に加え、薬物測定に関する専門家に参加していただき、未だはっきりしない、異種間の薬物動態に関して、せめて代表的な動物種、代表的な抗菌剤の実測による把握が、最終的には適正な抗菌薬の使用プロトコルの獲得につながると考え、本事業をプロジェクトとして発足したいとも考えている。しかし、そのためには、熱心で献身的な臨床家の協力と理解が必要不可欠で、この自由集会を通して、少しでも賛同していただける方が集まればよいと考えている。

演者:

1. 抗菌薬適正使用におけるPK/PD理論の重要性

「基礎的概念」  岩尾 一(新潟市水族館)

2. 種による半減期の違いを実例で確認しよう

鯨類での臨床データ 岩尾 一、柳澤 牧央(沖縄美ら島財団)
「アミノグリコシド系の実測濃度」
「鯨類ではボリコナゾールは長く効く」
「コンベニアは2週間に1回で良い?」

3. 薬物動態における種差って? 佐々木 一昭(東京農工大学 獣医薬理学研究室)

4. 血中薬物濃度はどのように測定するのか 五十嵐一雄 (一般財団法人 医薬分析協会)

自由集会5代表者:柳澤牧央(一般財団法人 沖縄美ら島財団)
           

自由集会6:獣医学教育コアカリ上の野生動物(医)学とは
(学術・教育委員会 主催)

8月31日(土)15:00-17:00

法経第11講義室

コーディネーター: 
浅川満彦 (学術・教育委員会 委員長、酪農学園大学)
佐々木基樹(同 副委員長、帯広畜産大学)

自由集会の内容:
現在進行されつつある獣医学教育のコアカリ、また、4年後から開始予定の 共用試験への学会として、その啓発や取り組みの具体例の話題提供を頂き、 会員諸兄とより優れた教育内容実現方策の検討をしたい。

          

演 者:

浅川満彦(酪農学園大学)「趣旨説明」

遠藤大二(酪農学園大学)「獣医学教育のコアカリキュラムと共用試験の概要」

石塚真由美(北海道大学大学院)「野生動物医学のコアカリとそのテキスト」(仮題)

佐々木基樹(帯広畜産大学)「フロアーの皆さんとパネラーとの討論」


自由集会6代表者:浅川満彦(酪農学園大学)



自由集会7:動物園・水族館での記録の取り方、残し方 〜飼育動物死亡時の記録について〜
(近畿動物園水族館臨床獣医研究会 主催)

9月1日(日)10:00 -12:00

国際交流ホールII

内容:
動物園や水族館の獣医師は,飼育動物や動物に関わる人たちの健康管理に責任を持たなければならない立場にあります。 日常の治療や健康診断、死亡時の剖検などから得られる様々な記録は、健康管理を進めるための貴重な情報になるため、 記録の管理に社会的な責任を感じている方もいるのではないでしょうか。

今回の自由集会では、動物の死亡時に得られる記録に着目し、記録の有効な活用方法について検討します。 動物が死亡した場合,ほとんどの動物園、水族館で病理解剖検査や病理組織検査を行い、死因を究明しています. そして希少種の場合には、血統登録簿に死因が記載されることで、情報が共有されます.記録は多いほど有効な情報として 機能するため、施設を超えて記録を集積することで、より効果的な活用が期待できます。

しかし、現在血統登録簿で共有される情報は希少種の死因に関してのみであり、死亡に至った飼育環境や治療の経緯等、 これからを生きる個体の健康管理に活用できると考えられえる貴重な情報の多くは、組織的に集積されてはいません。

このような状況を改善するために、全国の動物園・水族館で記録の取り方、残し方を統一し、記録を集積、共有すれば、 今後のために大変貴重なデータとなると考えられます。従って、まずは飼育動物死亡時の記録の取り方、残し方について、 動物園水族館の臨床現場での現状を把握し、専門機関での記録の取り扱い事例を学び、情報共有化の手段を探ることで、 皆さんと一緒に考えたいと思います。

演者氏名(所属)と演題:
1.毛塚千穂(神戸市立須磨海浜水族園)「趣旨説明」

2.○○ ○○(××水族館?)
 「動物園・水族館の臨床現場における記録の問題点」(仮題)

3.中村進一(麻布大学病理学研究室共同研究員京都市東山保健センター)
    「病理学事始め(Let's pathology ! )」

4.大沼 学(国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター)
    「国立環境研究所における 剖検記録作成の事例紹介」(仮題)

5.高見一利(大阪市天王寺動植物公園事務所)
「動物園・水族館での記録の共有について」

6.討論「今後、動物園・水族館における死亡時記録をいかに取るべきか、いかに残すべきか」

司会: 毛塚千穂(神戸市立須磨海浜水族園)

           

自由集会8:動物園動物の行動研究:行動観察をしてみよう!
(SHAPE-Japan・応用動物行動学会)

9月1日(日)10:00 -12:00

京都市動物園
京都大学ではないので注意(会場アクセスはこちら

<対象:>
動物園の職員、これからの動物園を担う学生など

<内容:>
動物の行動を観察することは、客観的に動物のことを知るためのひとつの方法です。
動物の行動を科学的に観察・記録するためには、いくつかの行動観察の手法を組み合わせて使いこなす必要があります。

本自由集会では、まず基本的な行動観察の手法を学んでいただきます。
その後、動物園で飼育される動物を対象に実際に行動観察をおこない、最後に記録したデータのまとめ、分析までをサポートし、発表をおこなっていただきます。
会場のキャパシティの都合から、参加は事前登録制とし、参加人数を30人までに制限させていただきます。

参加を希望される方は、
お名前、ご所属、自由集会に参加希望の旨を
shape@enrichment-jp.orgまでメールでお送りください。


自由集会8代表者:山梨裕美,小倉匡俊
(京都大学野生動物研究センター・日本学術振興会)

           

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