京都大学野生動物研究センター屋久島フィールドワーク講座 > 第6回・2004年の活動−概要 最終更新日:2004年12月20日

第6回・2004年の活動

概  要

はじめに

 2004年8月16日から23日にかけて、第6回屋久島フィールドワーク講座が開催された。全国の大学から応募してきた大学生20名と、屋久島高校の生徒2名を含む計22名が受講生として参加しました。また、講師およびチューターとして、屋久島で研究活動を行っている研究者を中心に11名が参加しました。さらに、今回初めての試みとして、屋久島フィールドワーク講座を過去に受講した「卒業生」から、講座中の活動をサポートするボランティアを募り、1名が参加しました。
 屋久島の各地において5つの班に分かれて実習を行いました。5つの班はそれぞれ、以下の通りです。なお各班の活動の様子は、それぞれのページに詳しく載っています。

 また8月21日の午後には、屋久島自然総合公園で公開講座を行いました。屋久島自然総合公園を見学した後、この公園および周辺地域の活用に関して意見交換を行いました。屋久島の住民の方と一緒に講座の受講生、講師も参加しました。

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日程と活動概要

8月16日 集合、開講式、オリエンテーション
8月17日〜20日 実習
8月21日 データ整理、公開講座に参加
8月22日 データ整理、発表会、閉講式
8月23日 掃除、解散

・1日目  現地集合し、夕方から開講式を行いました。オリエンテーションを行ったあと、各班に分かれて、打ち合わせを行いました。
・2日目〜4日目  フィールドに出向いて、調査を行いました。調査結果を分析したり、まとめる作業も平行して行いました。
 典型的な1日のスケジュールは、こんな感じでした。
 毎朝7時から朝食
 8時過ぎにフィールドワークへ出発
 16〜17時ごろに帰ってきて入浴、データ整理
 18時から夕食、夕食時には各班がその日の活動や、調査の進み具合などについて、発表します。
 20時から毎夜24時近くまでデータ整理
・5日目  ほとんどの班はまとめの作業を行い、発表会に向けて準備を進めました。午後からは、公開講座に参加しました。
・6日目  調査結果のまとめの作業も追い込みに入りました。午後からの発表開始の直前まで、作業が続いた班もありました。

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まとめ

 なかなかハードなスケジュールでしたが、病気や事故もなく、無事終了することができました。
この講座は、単なる自然観察会ではなく、受講者が現場に足を運び、実際に見て、自分で考えるという、主体的な参加を重視しています。屋久島の自然の中での実体験もさることながら、自分たちで考え、それを発表していくという経験も貴重なものだったと思います。
 屋久島高校の生徒は、一昨年新設された環境コースの3年生です。改めて屋久島の自然や文化について勉強し、大学の教官や学生と触れあうことで、将来について考えるときに、何らかのヒントがつかめたのではないかと思います。
 受講生には講座を終えた後も、さまざまな形で屋久島と関わりを持ってくれることを期待しています。今回のボランティアはそういった期待も込めて募集しました。卒業生が再び屋久島を訪れ、今度はスタッフとして参加してくれたことは、関係者にとっても大きな喜びであったことを記しておきたいと思います。

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謝辞

 受講者の募集から、宿舎の管理など細々と面倒をみていただいた上屋久町の環境政策課のみなさん、公開講演会の企画などで御協力いただいた屋久島環境文化財団のみなさん、また講座現地コーディネーターとして講演会の企画・広報を担当していただいた手塚賢至氏(NPOヤクタネゴヨウ調査隊)に厚くお礼を申し上げます。


主催・後援

主催:上屋久町、京都大学21世紀COEプログラム「生物多様性研究の統合のための拠点形成」
後援:屋久町、(財)屋久島環境文化財団

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講師・チューター

「人と自然との関わり」
安渓遊地(山口県立大学国際文化学部 教授)
安渓貴子(山口大学医学部 非常勤講師)
上勢頭 芳徳(竹富島喜宝院蒐集館 館長)
木原幸治(上屋久町 環境政策課)
黒田末寿(滋賀県大)

「屋久島で小型化した植物」
村上哲明(京都大学大学院理学研究科 助教授)
篠原 渉(京都大学大学院理学研究科 研修員)

「インターネット上でうごくオープンフィールド博物館を作ろう」
湯本貴和(総合地球環境学研究所 教授)
関野 樹(総合地球環境学研究所 助教授)
手塚賢至氏(NPOヤクタネゴヨウ調査隊)

「森林とシカ」
揚妻直樹(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 助手)
日野貴文(北海道大学大学院・農学研究科・環境資源学専攻 大学院生)

「野生のサルへの餌やり」
杉浦秀樹(京都大学霊長類研究所 助手)
 田中俊明(京都大学霊長類研究所 教務補佐員)

ボランティア・スタッフ
 小島佳奈(上智大学大学院文学研究科 大学院生)
 (2001年屋久島フィールドワーク講座卒業生)

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受講生

「人と自然との関わり」
大久保実香(筑波大学第2学群生物学類)
浅尾真利子(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
夫馬和寛(神戸大学国際文化学部)
吉川温子(神戸学院大学人文学部)

「インターネット上でうごくオープンフィールド博物館を作ろう」
太田郁実(静岡大学教育学部)
柿沼愛子(日本女子大学文学部)
島田慎吾(島根大学生物資源科学部)
高橋 晶(日本女子大学文学部)

「屋久島で小型化した植物」
飯田佳子(千葉県園芸学部緑地環境学科)
小島正行(東京都立大学工学部)
常木静河(東京都立大学生物学科)
中島淑子(東京農工大学農学部)

「森林とシカ」
石場圭太(岩手大学農学部)
木村桃子(琉球大学法文学部人間科学科)
代口麻衣美(屋久島高等学校普通課環境コース)
西村耕野(筑波大学)
船田恵子(島根大学生物資源科学部)

「野生のサルへの餌やり」
一方井裕子(慶應義塾大学文学部)
小泉 潮(岡山大学農学部)
仲泊良浩(岩手大学農学部)
西森明菜(屋久島高等学校普通課環境コース)
松尾 萌(東京都立大学理学部)

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このページの問い合わせ先:京都大学野生動物研究センター 杉浦秀樹