京都大学学士山岳会(AACK)会員で、元名古屋大学長の松尾稔さんが5月9日、急性肺炎のため亡くなりました。
松尾さんは1969年、桑原武夫・京都大名誉教授を総裁とする「京都大学ブータン学術調査隊」を隊長として率い、外国人として初めてブータンを東西に横切り、タシガンにいたる調査旅行を成功させました。この旅行では近代化前の風俗や自然、農作業の風景などフィルム200本にのぼる貴重な映像資料を持ち帰り、一部がデジタル化され、2011年にブータン国王に献じられました。