カンチェンジュンガ8586mを遠望する。世界第3位の高さの山である。
1973年に西堀英三郎隊長の率いる京大学士山岳会隊によって、
その西峰(別名ヤルンカン、8505m)が初登頂された。
松沢は当時22歳の最年少隊員だった。
あまりに頂が高いので、山は常に雲上にそびえている。
したがって天候の良し悪しに関わらず、いつでもカンチェンジュンガは見える。
チョモラリ7326mを眼の前にしながら、飛行機は山に突っ込むように
パロ国際空港に着く。天候が悪いと雲がかかって見えないことがある。
宗教的信条から、ブータンの人々は白雪に輝く峰々を聖なる場所と心得ている。
したがって、山の頂を踏むという登山行為は、現在ブータンでは禁止されている。
頂上を目指すだけが山登りではない。
その山麓を経巡ることで、すばらしい景色を堪能できる。「雪男トレッキング」が有名だ。長い、過酷なコースである。
三嶋理晃副学長(兼、病院長)が京大と京大病院の紹介をおこなった。聞き手は、
ブータン王立医科大学ならびに王立ティンプー病院のスタッフである。京大ができる貢献についても展望を述べた。
王立ティンプー病院を訪問した。キンザン・ツェリン博士が案内してくださった。
病院長から、この4月に発足したばかりの王立医科大学長に転出したばかりである。
なお病院では、新生児担当の医師として西澤和子さんが働いている。
西澤さんは霊長類研究所研究員で、2011年5月からすでに2年間にわたって
現地に滞在して医師としての奉仕をおこなっている。
プナカ宮殿では、ジャカランダの花が満開でした。中南米が原産の花だそうです。
第11次隊の8人(後列)とローメンツアーズの運転手とガイド(前列)
5月3日朝、パロ国際空港。ブータンの空の玄関口である。ドゥルック・エアーというブータンの航空会社の飛行機が飛んでいる。
5月3日午後、ブータン王立大学での会合。松本紘総長が署名した大学間協定書を三嶋副学長が持参した。松本総長が高校生のときに彫った版画を記念にお届けした。
5月4日昼、自然資源大学CNRを訪問した。CNRはブータン王立大学を構成するカレーッジのひとつである。同校はロベサにある。昼食をスタッフとともにした。食事のあとプナカ宮殿を訪れた。
5月4日夜、教育省の学校教育長であるカルマ・イェシーさんと、医科大学UMS
の学長キンザン・ツェリンさんと夕食を共にした。お2人とも、本プログラムの招聘で、2013年2月に京都を訪れている。
5月5日夜、農業森林省の招待で同省の要人と晩餐をともにした。
同省のタシ・ドルジ博士のお世話になった。
ドルジ博士は、京都大学霊長類研究所の川本芳准教授の指導で
家畜の集団遺伝学的研究によって学位を取得した。
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