連携事業
野生動物研究センターは、野生動物の保全研究に関して国内唯一の共同研究拠点として国内外に研究拠点をもち、わが国の野生動物の基礎研究で中心的な役割を果たしています。研究成果や活動をもう一歩進め、「人と野生動物が共存する社会」の実現につなげるには、多様な主体を巻き込み協働して課題解決していくことが必要と考えています。それは、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて野生動物研究センターが果たすべき役割でもあります。
以下は、これまでに実施した連携事業例です。
ガーナにおける住民の栄養改善を目指した新規家畜グラスカッターの飼育プロジェクト
Grasscutter Keeping Project in Ghana
味の素ファンデーションAIN「食と栄養」国際支援プログラム

ガーナ北部では、暑く乾燥した気候が家畜飼育に不適なため、動物性タンパク質を狩猟に依存しています。
しかし野生動の生息環境の破壊や人獣共通感染症の危険があります。
安全な動物性タンパク質を安定供給するため、私たちは現地の気候に適した在来動物の家畜化を進めています。

“フィールドミュージアム”構想によるアマゾンの生物多様性保全
アマゾンの生態系保全プログラム
JST/JICA SATREPS事業一部、伊藤忠商事株式会社により支援

世界最大の熱帯雨林があるアマゾンの中心部に位置する大都市マナウスとその近郊に、
研究や保全、教育だけでなく、エコツーリズムなどによって地域社会の持続的発展にも貢献できる
自然観察施設のネットワーク 「フィールドミュージアム 」を整備するプロジェクトを実施しています。

伊藤忠商事の支援によって「フィールドミュージアム 」の中核施設の一つである
クイエイラス川フィールドステーションの整備(ビジターセンター建設)と、
アマゾン川の絶滅危惧水生哺乳類であるアマゾンマナティーの
野生復帰事業(3年間で31頭を野生復帰)を行なっています。