野生動物の行動を間近で観察できる。これが私にとっての野生ニホンザル研究の魅力です。野生ニホンザルは、人付け（観察者の存在に慣らすこと）によって、間近で詳細な行動を観察できます。人付けしたサルを追いかけていると、実にいろいろな行動を観察できます。この特徴を生かして、音声コミュニケーション、性行動、社会行動などの研究を野外で行ってきました。このような研究と並行して、野生ニホンザルの頭数や出産数などを定期的に調査し、個体群動態の研究も進めています。