西ネパール,ヒドゥンバレーにあるリカサンバ氷河です.
末端の標高は5300m,氷河上端のコルは約6100mです.全長約6km,幅1kmあります.
調査は1998.10.1-15で行いました.
リカサンバ氷河消耗域です.
表面は新雪で覆われています.
氷は黒い汚れで覆われています.
クレパス帯を除けば,歩きやすい氷河です.
氷河上流部です.
最上部のコルが見えます.
クレパスは少なく歩きやすい.
それでも,もちろんクレパスはあります.
約5900m付近にて,アイスコアを取るために,ボーリングを行いました.
ボーリングはハンドオーガというドリルを使って人力で掘ります.
ドリルを取りだすところです.
深くなってくるほど,大変です.
これが,ドリルの部分.
この筒の中に堀った氷(アイスコア)が入ってます.
これが,アイスコア.
直径10cmのアイスコアです.
掘り出したアイスコアは,まず記載します.
これがコアの断面の写真.
汚れ層や白い氷の層があります.
茶色,黒の部分が汚れ層.
この中には鉱物や有機物,藻類などの生物などが含まれています.
コアは,5cmごとに切り取ってビニールに入れます.この後すべて融かして,プラスチックのビンに保存します.
日本に持ち帰った後,化学分析や同位体分析,生物分析をおこなって,過去の環境変動を明らかにします.
氷河中流部に見られたクリオコナイトホール.
冬が近いため,こおっています.
そこには黒い汚れがありました.
消耗域の氷表面です.
黒い汚れに覆われています.
こちらは涵養域のスーパーインポーズアイスの表面.ここでも,汚れが少しあります.
涵養域の雪の断面です.
60cmより下は,融解水が再凍結してできたスーパーインポーズアイスです.
氷河中流域の融解水の水道.
ここに,ヒョウガソコミジンコがたくさんいました.
ヒドゥンバレーの小氷河群です.