独立行政法人 科学技術振興機構(JST)
女子中高生の理系進路選択支援プログラム

2013(平成25)年度採択

女子ワイルドライフ・サイエンティスト養成講座

女子ワイルドライフ・サイエンティスト養成講座

近年、自然環境保護の活動や、絶滅が危惧される野生動物の保護活動への意識が高まっています。

野生動物の種の保全や、その結果としての生物多様性の維持のために重要な役割を担う動物園の現場、野生のフィールド調査や野生動物に関わる分野は、従来は男性が中心でしたが、近年は女性のスタッフが増加し、職業としての関心が高まっています。しかし、中学、高校生の「理科」ではマクロなライフサイエンスに関してほとんど学習の機会がなく、興味はあっても進むべき進路が中高生にとっては分からないのが現状です。

この講座では、野生動物研究の第一線で研究活動を行う女性研究者と、野生動物を飼育する動物園や水族館などの現場で働く女性が講師となって、自然環境や野生動物に関心のある女子中高生に多様な選択肢を示すことを目的としています。とくに、講師の働く現場を訪問し、様々な実習を行うことで、現実の職業として実感する機会を提供することを目的とします。

女子中高生の理系進路選択支援プログラムについて

女子中高生の理系進路選択支援プログラム バナー

女子中高生の理系進路選択支援プログラムは、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)が推進する事業です。
目指すのは、

  1. 女子中高生に、理系に進んだ際の具体的な将来像がイメージできるようにして、理系分野への興味や関心を引き起こすことです。
  2. 女子中高生の進路選択には、保護者や教員が大きな影響を与えます。その保護者や教員に対する取り組みを実施して、女性の理系進路選択への理解を促すことです。
  3. 効果的な活動(参加者募集や成果発信)等を通じて、多くの女子中高生に参加の機会を提供し、成果を共有することで幅広い波及効果を及ぼすことです。

くわしくは、JSTのウェブページ( http://rikai.jst.go.jp/jyoshi/index.html ; URLが https://www.jst.go.jp/cpse/jyoshi/index.htmlに変わりました )をご覧ください。

女子ワイルドライフ・サイエンティスト養成講座について

女子ワイルドライフサイエンティスト バナー

女子中高生の理系進路選択支援プログラムへ、2013年度に採択された取組です。 同年に採択された他の9つの講座はこちらをご覧ください。
京都大学野生動物研究センターが主催します。また、同センターと連携している京都市動物園(生き物・学び・研究センター)と京都水族館が協同して実施します。 具体的なプログラムとしては、次の4種類があります。

(1)女性ライフサイエンティストによる講演・座談会(実施時期:5月と2月)
「先輩ライフサイエンティストのお話しを聞いてみよう!!」
京都大学野生動物研究センターで研究をしている、博士学位をもつ女性研究者3人が講師となって、彼女らが取り組む研究内容についてのミニトークをおこないます。その後のフリートークセッションでは、自由に質問してみましょう。講師3人の他にも、野生動物研究センターの大学院生(女子)がポスター展示で彼女らの研究内容や、研究フィールドでの生活についてお話しします。

(2)女性獣医師・女性飼育員による講演・座談会(実施時期:6月と12月)
「動物園・水族館での仕事の話を聞いてみよう!!」
京都市動物園や京都市水族館ではたらく女性の獣医師や飼育員が、動物園の役割やそれぞれの仕事の内容についてミニトークをします。その後のフリートークセッションでは、自由に質問してみましょう。講師3人の他にも、野生動物研究センターの大学院生(女子)がポスター展示で彼女らの研究内容や、研究フィールドでの生活についてお話しします。

(3)ライフサイエンス実験体験(実施時期:8月)
「ライフサイエンス実験実習」
動物園で採取した動物由来の糞などの生体由来試料を、京都大学野生動物研究センターの実習室で、ホルモン測定やDNAの採取をおこないます。(事前登録制:女子中高生20名まで、保護者・教員10名まで)

(4)動物園飼育員・獣医師体験実習(実施時期:3月)
「飼育員・獣医師体験実習」
京都市動物園で飼育員の作業体験をしたり、動物の健康管理の手技を見学、体験し、獣医師による動物の健康管理検査の実習をおこないます。(事前登録制:女子中高生20名まで、保護者・教員10名まで)

主催
京都大学野生動物研究センター
協力
京都市動物園 生き物・学び・研究センター
京都水族館
後援
京都府教育委員会・京都市教育委員会