2017年10月下旬に来日されたソナム・デチェン・ワンチュク王女の招きで、1年後の2018年11月下旬にブータンを訪れた。山極壽一総長はじめ一行8名である。パロのJSW法科大学の建設現場を視察し、ティンプーで法科大学と京都大学の合同シンポジウムを開催した。また総選挙を経て就任したばかりのロテ・ツェリン首相を表敬訪問した。さらに王女と、王女の尊母である第4代王妃、王女の尊父である第4代国王ジグミ・シンゲ・ワンチュク殿下にお会いすることができた。第4代国王は国民総幸福量(GNH)の提唱者として知られており、その懇談の中で、国づくりにかける思いをお聞かせいただいた。2010年10月に京大ブータン友好プログラムが発足して以来の懸案だった京大とブータンの60年の歴史を回顧する英語の写真集を作成し、ブータン王室はじめ関係各所に配布した。また、王女から前年に託された英語の絵本『カラスが語る、ブータンのお話』について、これを和訳するとともに、京都造形芸術大学の協力を得て原典を電子書籍化し、冒頭部分について1分間のアニメーションを作成した。それらを王女に直接お渡しした。なお滞在期間中に、古都プナカへの日帰り訪問をした。途中のドチェラ峠から、ブータン・ヒマラヤの7000メートルを超える雪の峰々をはっきりと見ることができた。
2018年11月19日に坂本以下先発6名が関西空港を出立した。タイのバンコクを経由して20日の朝にパロ空港に着いた。後発の山極と松沢は19 日の夜に京都を発ち、その深夜すなわち20日未明に中部空港を出立した。先発隊にわずかに遅れて20日の朝にパロに到着した。
20日は、パロ空港に全員が集結して、パロに建設中の法科大学を見学した。
21日は、プナカの日帰り観光をした。
22日は、朝に王女との謁見のあと、法科大学と京大の合同シンポジウムをおこなった。そのあと首相執務室に新首相を訪ねた。夜は第4 代王妃の邸宅でソナムデチェン王女の主催する晩餐会に招かれた。
23日は、第4代国王に山極・松沢・坂本の3名がお会いすることができた。歓談ののち、荷物をまとめてパロ空港に向かった。同日午後にパロを出た。
24日は、バンコクを経由して、翌24日に全員が関西空港に帰着した。
シンポジウムの模様が、 Kuenselオンラインで報道されました。 http://www.kuenselonline.com/kyoto-university-and-jsw-law-to-collaborate-in-research/