平田聡

平田 聡

ひらた さとし

野生動物研究センター 教授
京都大学博士(理学)

人間って何だろう?そして、「人間って何だろう」と思う心って何だろう? そんな疑問に端を発して、ヒト以外の霊長類を比較認知科学的視点から研究する学問の道に進みました。大学院に進学して以来、ヒトに最も近縁なチンパンジーを主な研究の対象としてきました。彼らの社会的知性の研究を通じて、心の進化に迫りたいと考えています。熊本県宇城市の京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリにて、研究だけでなく飼育下におかれた彼らの福祉を向上させる活動もおこなっています。最近では、ポルトガルの野生ウマの調査など霊長類以外の動物の研究も始めました。

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職歴 Employment History
  • 2013年9月-
    現職
  • 2023年4月-
    野生動物研究センター 熊本サンクチュアリ所長
    大型類人猿情報ネットワーク(GAIN)事業代表者
  • 2011年9月-2013年8月
    京都大学霊長類研究所 ヒト科3種比較研究プロジェクト 特定准教授
  • 2010年4月-2011年8月
    京都大学霊長類研究所ボノボ(林原)研究部門 客員准教授
  • 2008年4月-2011年8月
    (株)林原生物化学研究所類人猿研究センター 主席研究員
  • 2002年5月-2008年3月
    (株)林原生物化学研究所類人猿研究センター 主任研究員
  • 2001年4月-2002年4月
    日本学術振興会特別研究員PD
  • 1998年4月-2001年3月
    日本学術振興会特別研究員DC1
学歴 Education History
  • 2001年3月
    京都大学大学院理学研究科博士後期課程生物科学専攻修了
    京都大学 博士(理学)取得
  • 1998年
    京都大学大学院理学研究科修士課程生物科学専攻修了
  • 1996年
    京都大学理学部卒業
  • 1992年
    広島大学附属高等学校卒業

査読誌論文 Peer reviewed scientific articles

調査地
熊本サンクチュアリ

飼育下チンパンジー/ボノボの社会的知性

京都大学霊長類研究所

飼育下チンパンジーの社会的知性

ギニア共和国ボッソウ村

野生チンパンジーの道具使用・社会交渉

ポルトガルアルガ山

野生ウマの社会

(~2011年)
林原類人猿研究センター

飼育下チンパンジーの社会的知性


著書 Books

著書 (共著) Book Capters

その他の印刷公表物
• 岩波書店発行の月刊誌、科学 連載「ちびっこチンパンジーと仲間たち」
  • クリスティンハーバーキャンプ・綿貫宏史朗・友永雅己・松沢哲郎・平田聡 (2019) チンパンジーの平均寿命. 科学, 89, 1130-1131
  • 佐藤侑太郎・平田聡・狩野文浩 (2019) 怪我をした他者にたいするチンパンジーの心のはたらき. 科学, 89, 0882-0883
  • 平田聡 (2019) アメリカに渡ったニホンザル. 科学, 89, 0516-0517
  • 平田聡 (2019) ヒトは宇宙を目指す. 科学, 89, 0264-0265
  • 山梨裕美・寺本 研・野上悦子・森村成樹・平田聡 (2018) チンパンジーの毛からストレスをはかる. 科学, 88, 0522-0523
  • 平田聡・リングホーファー萌奈美・井上漱太・レナータメンドンサ・ カルロスペレイラ・松沢哲郎・山本真也 (2017) 野生ウマの社会:霊長類との比較から. 科学, 87, 826-827
  • 平田聡 (2017) チンパンジーのダウン症. 科学, 87, 484-485
  • 狩野文浩・平田聡 (2017) 他者の心を読む類人猿. 科学, 87, 040-041
  • 平田聡 (2016) 霊長類学からポルトガル野生ウマ研究へ. 科学, 86, 342-343.
  • 綿貫宏史朗・落合知美・岩原真利・平田聡・森村成樹・友永雅己・伊谷原一・松沢哲郎(2015) データベースから考える,チンパンジーの幸せな暮らし. 科学, 85(11): 1108–1109.
  • 平田聡 (2014) 日本初のボノボ研究. 科学, 84, 404-405.
  • 平田聡 (2014) ボノボの社会と認知研究. 科学, 84, 922-923.
  • 平田聡・酒井朋子・竹下秀子 (2012) ちびっこチンパンジー:ヒトの脳はいかにして巨大化したか - チンパンジー胎児の比較発達研究. 科学 82 (11).
  • 平田聡・森村成樹・友永雅己・松沢哲郎 (2012) ちびっこチンパンジー:チンパンジー研究の新時代 - WISH大型ケージ熊本1号機の稼動. 科学 82 (9).
  • 平田聡・鵜殿俊史・友永雅己・松沢哲郎 (2012) ちびっこチンパンジー:30年ぶりの空 - 医学感染実験チンパンジーがゼロになった. 科学 82(8): 866-867.
  • 平田聡・松沢哲郎 (2002) ちびっこチンパンジー:子ども同士の世界. 科学 72 (7): 754-755.
  • 平田聡・松沢哲郎 (2002) ちびっこチンパンジー:道具を使う. 科学 72 (6): 650-651.
  • 平田聡・松沢哲郎 (2001) ちびっこチンパンジー:母と子のコミュニケーション. 科学 72 (1): 124-125.

• ミネルヴァ書房発行の季刊誌、発達 連載「霊長類の比較発達心理学」
  • 平田聡 (2020) 時間の理解の発達的変化――ヒト幼児の日常の発話から探る. 発達, 163: 95-103.
  • 平田聡 (2019) ヒト幼児の時間の理解――自然な発話事例による考察. 発達, 159: 83-91.
  • 平田聡 (2018) 熊本サンクチュアリのチンパンジー研究―心の理論・情動・福祉. 発達, 155: 102-109.
  • 平田聡 (2017) 霊長類学から野生ウマ研究へ. 発達, 151: 95-102.
  • 平田聡 (2016) 熊本地震とチンパンジー. 発達, 147: 91-108.
  • 平田聡 (2015) 熊本サンクチュアリのチンパンジーとボノボ. 発達, 143:95-102.
  • 平田聡 (2012) チンパンジーの情動研究. 発達, 132: 93-101.
  • 平田聡 (2011) チンパンジーのメタ認知実験. 発達, 128: 96-104.
  • 平田聡 (2010) ミサキの育児放棄. 発達, 124: 097-104.
  • 平田聡 (2009) チンパンジーの脳波と視線の測定. 発達, 120: 104-112.
  • 平田聡 (2008) チンパンジー胎児の発達. 発達, 116: 104-112.
  • 平田聡 (2007) チンパンジーの道具使用の発達. 発達, 112: 104-112.
  • 平田聡 (2006) ナツキの一年-チンパンジー乳児の発達. 発達, 108: 104-112.
  • 平田聡 (2006) チンパンジーの初産. 発達, 106: 104-112.
  • 平田聡 (2005) チンパンジーのナッツ割り学習. 発達, 103: 104-112.
  • 平田聡 (2003) チンパンジーの協力. 発達, 95: 103-111.

• 公益財団法人日本モンキーセンター発行の季刊誌、モンキー 連載「ウマ学ことはじめ」
  • 井上漱太・平田聡 (2019) 第13回:ドローンが解明するウマの群れのルール. モンキー, 4(1): 16-17.
  • 平田聡 (2018) 第10回:出産と交尾. モンキー, 3(2): 42-43.
  • 平田聡 (2018) 第8回:アルガ山は幽霊山. モンキー, 2(4): 84-85.
  • 平田聡 (2017) 第7回:ウマの好奇心. モンキー, 2(3): 60-61.
  • 平田聡 (2017) 第6回:繁殖期と出産期. モンキー, 2(2): 36-37.
  • 平田聡 (2017) 第5回:野生ウマの群れの関係. モンキー, 2(1):12-13 .
  • 平田聡 (2017) 第4回:中国でウマに乗る. モンキー, 1(4): 84-85.
  • 平田聡 (2016) 第3回:ウマに名前をつける. モンキー, 1(3): 60-61.
  • 平田聡 (2016) 第2回:アルガ山で調査開始. モンキー, 1(2): 36-37.
  • 平田聡 (2016) 第1回:ポルトガルの野生ウマ. モンキー, 1(1): 10-11.
  • クリスティンハーバーキャンプ・平田聡(2020) チンパンジーの寿命. モンキー, 4(4): 110-111
  • 平田聡・リングホーファー萌奈美・井上漱太・前田玉青・越智咲穂・山本真也(2019) 野生ウマの社会―ポルトガル・アルガ山のガラノ種の事例を中心に. 生物の科学 遺伝 73(3), pp.230-236
  • 平田聡・瀬山倫子 (2017) 学問の融合を議論する. 学術の動向, 22 (2): 46-48. [doi]
  • 平田聡 (2016) 社会的知性の進化-心・文化・社会はヒト特有のものか. 現代思想, 44: 160-171.
  • 平田聡 (2015) 社会的知性の進化. Clinical Neuroscience, 33, 143-146.
  • 平田聡 (2014) 日本初のボノボ研究. どうぶつと動物園, 66 (4), 41.
  • 平田聡 (2014) チンパンジーのこころの時間. Brain Medical, 26 (1), 11-16.
  • 平田聡 (2004) 心の理論. 児童心理学の進歩2004年版 (金子書房, 第4章), 85-108.
  • 平田聡 (2003) 親から子に伝わる道具使用. エコソフィア, 12: 28-35.
  • 平田聡 (2001)「21世紀に向けての心理学:京都大学の現状と未来」ナカニシヤ出版. (分担執筆)
  • 平田聡 (2000) 知に迫る:チンパンジーの社会的知性と道具的知性. エコソフィア, 5: 64-67.
  • 平田聡 (1997) 幸島のニホンザル自然群で新たに獲得されたプレカルチュア的行動(河合雅雄・原著). 現代のエスプリ-行動の伝播と進化- 359: 35-70 (訳者解説: 71-74)

主な受賞 Awards
  • 日本霊長類学会高島賞(2009年)
  • 日本心理学会国際賞(2010年)
  • 日本学術振興会賞(2012年)
  • 日本学士院学術奨励賞(2012年)

新聞・報道 Media Coverage
  • 米科学誌Scienceが2016年の優れた業績10件を選ぶ「2016 Breakthrough of the Year」に、"「心を読む」ことができるのはヒトだけではない ( Krupenye C*, Kano F*, Hirata S, Call J, Tomasello M (2016) Great apes anticipate that other individuals will act according to false beliefs. Science Vol. 354, Issue 6308, pp. 110-114. *共に第一著者 )"が選ばれました。 sciencemag.jpでの紹介記事  
  • 2014年8月4日~8月8日に ナショナルジオグラフィックの連載"『研究室』に行ってみた"にて、熊本サンクチュアリの動物福祉および研究が紹介されました。 natgeo.nikkeibp.co.jpの記事  

など多数


Citations List