屋久島観察ステーションの利用実績 2009

更新日 2010年5月

施設利用

 (調査開始日の新しい順に並べてあります)

  1. 寺川眞理
    京都大学大学院 理学研究科 動物学教室
    研究員(研究機関)
    施設利用期間:2010/03/20 - 2010/03/31

    研究・利用内容: ヤマモモの分布調査
      調査/実習期間: 2009/03/20 - 2009/03/31
    場所: 西部林道半山周辺
    研究概要: これまで解析を行ってきたヤクシマザルやヒヨドリによる散布種子の種子親候補の特定率を高めるため、 今後、E群の遊動域内のヤマモモ個体の全個体サンプリングを行うことを予定している。 未採集の個体がどれぐらいいるかを把握するため、林内を隈なく歩いてヤマモモを探索し、 後処理DGPSを用いて位置を特定した。尾根に集中的に分布するが、谷にも局所的に分布し、 地形によらずすべてのエリアを隈なく探索する必要があることが分かった。

  2. 相場慎一郎
    鹿児島大学理工学研究科
    助教
    施設利用期間:2010/03/09 - 2010/03/11

    屋久島西部において、シカの採食が常緑低木ボチョウジの葉の動態に与える影響について調査した。

  3. 揚妻直樹
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
    准教授
    施設利用期間:2010/02/23 - 2010/03/03

    照葉樹林内におけるシカの採食効率に与えるサルの影響
     近年、屋久島西部地域の低地林では、樹上採食中のサルの下でシカが集団採食する光景がたびたび見られる。シカにとってサルの下で採食するメリットは、サルの手を借りなければ得ることのできない資源の獲得、あるいは資源量の一時的な増大による採食効率の上昇などが考えられる。その反面、シカは密集しての採食を強いられるため、シカ同士の攻撃的交渉の頻度も増加すると予測される。本研究では、サル採餌下におけるシカの採食効率に関係すると考えられる、シカ個体間の攻撃的交渉について分析を行う。
    調査方法: 1:屋久島西部地域において人付けされたサルの群れの採食場面を発見する。
    2:サルの群れが花序ごとあるいは枝ごと食物を落とすことが多い品目(食物クラスター)を採食し始めたらデータの収集を開始する。
    3:サルが落とした食物クラスターの数を分単位で記録する。
    4:また、1分間隔でサルが食物を落としている範囲内にいるシカの頭数と性年齢を記録する。
    5:集まってきたシカを1頭選び、食物クラスターの取り込み数を分単位で記録する。シカ同士の敵対的交渉はそのつど記録する。
    6:サルの採食が終了した後もそのシカの観察を続け、食物の取り込み数を記録する。
    分析:  サルの採食時と終了後のシカの食物取り込み速度(分あたりの取り込み数)を比較し、サルによるシカの採食効率の向上について検討する。シカ同志の敵対的交渉頻度から採食競合の影響についても検討する。 観察事例数を増やした上で、分析を行う予定である。

  4. 辻野亮
    総合地球環境学研究所
    プロジェクト上級研究員
    施設利用期間:2010/02/11 - 2010/02/18

    屋久島島内,6箇所の森林(西部地域2箇所,永田歩道標高600m付近に2箇所,一湊林道標高600m付近に2箇所)に設置してあるシカ防除柵の内外において主に樹木実生の植生調査を行った.

  5. 藤田真梨子
    神戸大学農学研究科
    博士後期課程1年
    施設利用期間:2010/02/07 - 2010/02/14

    期間:2月7日から2月14日
    場所:半山周辺の林内および林道
    調査内容:ヤマモモの展葉フェノロジーの調査とリタートラップに落下したリターの採集およびリタートラップの補修を行った。

  6. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所生態保全分野
    大学院生・博士課程1年
    施設利用期間:2010/01/09 - 2010/02/23

    期間: 2010年1月9日〜2010年2月23日
    場所: 鹿児島県熊毛郡屋久島町・西部林道半山地域
    調査対象: ヤクシマザル (AT群)
    調査概要:オトナメスを対象にキノコ採食行動を観察し、サルが食べたキノコ片および食べなかったキノコを回収した。糞から食べたキノコを調べるため糞サンプルも採取した。後日これらのサンプルを用いてキノコの分子種同定を行う予定である。また、遊動域内に設置したプロット内の植物およびキノコのフェノロジー調査を実施し、キノコのとその他の食物の利用可能性を調べた。
    成果: 現在もデータ収集を継続中である。調査終了後には成果を論文としてまとめ学術誌に投稿する。

  7. 早川祥子
    京都大学霊長類研究所
    研究員(gCOE)
    施設利用期間:2009/12/25 - 2009/12/31

    長期に渡り継続観察しているE 群のサルの確認および新規個体のDNAサンプル(糞、尿)の採取のためステーションに滞在し調査を行った。
    対象:西部林道半山地域に生息するE群
    方法:野帳と双眼鏡による観察、および糞尿の採集
    活動場所:半山北陵から南陵にかけての海抜0Mより450M付近まで
    成果:糞、尿合わせて16サンプル(15個体)を採集した。観察したE群の構成などに関してはヤクネットで報告をした。

  8. 藤田真梨子
    神戸大学農学研究科
    博士後期課程1年
    施設利用期間:2009/12/10 - 2009/12/16

    期間:12月10日から12月16日
    場所:半山周辺の林内および林道
    調査内容:ヤマモモの展葉フェノロジーの調査とリタートラップに落下したリターの採集およびリタートラップの補修を行った。

  9. 西川 真理
    京都大学大学院理学研究科
    大学院生・D3
    施設利用期間:2009/12/07 - 2009/12/25

    研究内容:ヤクシマザルE群の採食行動および夜間行動の観察
    期間:2009年12月7日〜12月25日
    場所:屋久島西部海岸域(半山)
    調査対象:ヤクシマザルE群
    方法:個体追跡およびビデオ観察
    成果:日中の採食競合に関する直接観察のデータおよび夜間行動のビデオデータを得ることができた.

  10. 揚妻直樹
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
    准教授 他1名
    施設利用期間:2009/11/19 - 2009/12/18

    研究内容:照葉樹林内におけるシカの採食効率に与えるサルの影響
    調査方法: 1:屋久島西部地域において人付けされたサルの群れの採食場面を発見する。
    2:サルの群れが花序ごとあるいは枝ごと食物を落とすことが多い品目(食物クラスター)を採食し始めたらデータの収集を開始する。
    3:サルが落とした食物クラスターの数を分単位で記録する。
    4:また、1分間隔でサルが食物を落としている範囲内にいるシカの頭数と性年齢を記録する。
    5:集まってきたシカを1頭選び、食物クラスターの取り込み数を分単位で記録する。シカ同士の敵対的交渉はそのつど記録する。
    6:サルの採食が終了した後もそのシカの観察を続け、食物の取り込み数を記録する。
    7:サルの採食時と終了後のシカの食物取り込み速度(分あたりの取り込み数)を比較し、サルによるシカの採食効率の向上について検討する。
    8:シカ同志の敵対的交渉頻度から採食競合の影響についても検討する。 観察事例数を増やした上で、分析を行う予定である。

  11. 小川 恵
    岐阜大学大学院連合獣医学研究科
    博士課程2年
    施設利用期間:2009/11/12 - 2009/11/22

    【研究・利用内容】
     本研究の最終目標は,生態系や野生動物個体群の現状を疫学的な手法により評価する環境評価法の確立である.そのための 基礎研究として,環境評価指標として有用だと言われている薬剤耐性大腸菌の生態系内での拡散状況と伝播動態について調査を 行っている.
    具体的には,知床半島,下北半島,岐阜県,屋久島に生息する野生動物の糞便および環境由来大腸菌の薬剤耐性 評価を行い,耐性菌検出率と採材場所の人の利用頻度との関連性を検討している.また,大腸菌の血清型別と遺伝子型別も実 施し,大腸菌の遺伝的特徴に影響する要因と生態系内の大腸菌の伝播の有無を検討している.
     今回は,本研究の材料として,ヤクシマザル(以下サル),ヤクシカ(以下シカ)を始めとする屋久島の野生哺乳類の糞便サ ンプル,土壌サンプル,および水サンプルを採取した.
    【期間】2009年11月12日〜22日
    【場所】屋久島 大川林道・西部林道
    【調査対象】野生哺乳類,土壌,水
    【方法】大川林道,西部林道をそれぞれ踏査または走査し,発見した新鮮便を滅菌綿棒と遠心管(15 ml, 45 ml)を用いて採取 した.また,林道上で死亡している動物の死体の直腸スワブ,林道の土壌サンプル,および水サンプルも採取した.採取した糞 便および土壌はDHL寒天培地に直接,もしくは滅菌PBSで懸濁して塗布し,室温で24時間以上培養した.培養したDHL培地と 水サンプルは岐阜大学へ持ち帰り,定法により菌種を同定した.
    【成果】大川林道ではサル12検体,シカ5検体,イヌ(散歩中の飼い犬)1検体,土壌18検体,水(瀬切川支流,水たまり)2検 体の計38検体を採取した.西部林道ではサル10検体,シカ5検体,タヌキ1検体,ネコ(ロードキル個体)1検体の計17検体を 採取した.このうち,大川林道のサル11検体,シカ5検体,西部林道のサル10検体,シカ4検体,タヌキ1検体,ネコ1検体の合 計32検体(58.2%)から120株の大腸菌(サル株77株,シカ株36株,タヌキ株3株,ネコ株4株)を分離した.土壌と水から大 腸菌は分離されなかった.今後,これらの大腸菌株に対して薬剤耐性評価,遺伝子型別を実施する予定である.

  12. 藤田真梨子
    神戸大学農学研究科
    博士後期課程1年
    施設利用期間:2009/10/22 - 2009/10/28

    期間:10月22日から10月28日
    場所:半山周辺の林内および林道
    調査内容:ヤマモモの展葉フェノロジーの調査とリタートラップに落下したリターの採集およびリタートラップの補修を行った。

  13. 相場慎一郎
    鹿児島大学大学院理工学研究科
    助教
    施設利用期間:2009/10/21 - 2009/10/25

    2009年10月21?10月25日に、屋久島西部で、植物に対するヤクシカの採食の影響を調査した。

  14. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所生態保全分野
    大学院生・博士課程1年
    施設利用期間:2009/10/10 - 2009/12/17

    期間: 2009年10月10日〜2009年12月17日
    場所: 鹿児島県熊毛郡屋久島町・西部林道半山地域
    調査対象: ヤクシマザル (AT群)
    調査概要:オトナメスを対象にキノコ採食行動を観察し、サルが食べたキノコ片および食べなかったキノコを回収した。糞から食べたキノコを調べるため糞サンプルも採取した。後日これらのサンプルを用いてキノコの分子種同定を行う予定である。また、遊動域内に設置したプロット内の植物およびキノコのフェノロジー調査を実施し、キノコのとその他の食物の利用可能性を調べた。
    成果: 現在もデータ収集を継続中である。調査終了後には成果を論文としてまとめ学術誌に投稿する。

  15. 大谷洋介
    京都大学大学院 理学研究科霊長類研究所社会生態部門
    修士 1年
    施設利用期間:2009/10/10 - 2009/11/29

    期間:2009/10/10-11/ 29
    場所:西部林道半山周辺
    対象:ニホンザル野生群(AT群)
    調査概要:ニホンザル集団の中の周辺雄の行動と遊動の観察、記録を目的として個体識別がなされた野生群を対象に個体追跡を行った。
    同時に同じ群れの観察を行った別の調査者と共同で群れの中心である雌と、群れを頻繁に出入りする可能性のある周辺雄の同時追跡を試みた。

  16. 幸田良介
    京都大学生態学研究センター
    博士課程・2年
    施設利用期間:2009/10/05 - 2009/11/13

    2009年10月5日〜11月13日にかけて滞在し、調査を行った。半山北部、瀬切、大川林道、蛇之口、安房林道、永久保、一湊林道、中野の各調査地において、50m×4mのトランセクトにおける植物種リスト調査を行った。10m×4mを1セットとし、高さ130cm以下の林床層、林冠層、その間の中間層の3階層にわけて植物種名を記録するとともに、林床層については被度や食痕の有無も合わせて記録した。また各場所の物理環境として傾斜角度、斜面方位を記録し、全天空写真を高さ1mで撮影した。
     また本滞在中には、小瀬田の町営牧場周辺に50m×4mのトランセクトを25本、宮之浦岳から永田岳にかけてのヤクザサ帯にトランセクトを4本設置し、それぞれの場所におけるヤクシカの生息密度推定を行った。生息密度は各トランセクトに存在する糞塊数から推定した。その結果、牧場周辺においてはヤクシカが牧場に近接する国有林には非常に高密度で生息する一方である程度離れた国有林や近接する民有林での生息密度は低いこと、ヤクザサ帯におけるヤクシカ生息密度は周辺の森林限界付近の森林部よりも低い可能性が高いことが明らかになった。

  17. 河合 潮
    京都大学大学院理学研究科動物学教室動物系統学研究室
    博士課程1年
    施設利用期間:2009/09/18 - 2009/09/27

    屋久島におけるミナミヤモリとヤクヤモリの分布、及び二種のダニ寄生率についての調査を行った。
    以下の期間、ヤモリ類の分布記録、及びヤモリダニのサンプリングを行った。
    利用期間:2009年9月18日〜2009年9月27日
    調査場所:永田、栗生、中間、安房周辺

  18. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所生態保全分野
    大学院生・博士課程1年
    施設利用期間:2009/09/12 - 2009/09/25

    研究内容: (1) ヤクシマザルにおけるキノコ採食行動の観察
    (2) 半山地域の植生およびキノコの分布
    調査 場所: 鹿児島県熊毛郡屋久島町・西部林道半山地域
    調査対象: ヤクシマザル (AT群)
    方法: (1)-a ヤクシマザルの採食行動観察
    (1)-b サルの糞サンプルならびに採食したキノコのサンプル採取
    (2)   プロット内の植物・キノコのフェノロジー調査
    成果: 現在もデータ収集を継続中である。調査終了後には成果を論文としてまとめ学術誌に投稿する。

  19. 田中幸治
    京都大学理学研究科動物学教室
    教務補佐員
    施設利用期間:2009/09/09 - 2009/09/18

    2009年9月9日-18日にかけ屋久島に滞在し、西部林道において、ストライプ型/黒化型の色彩二型を示すシマヘビの逃避行動における色彩型間比較を行った。
    永田から半山地域までの林道沿いを徒歩によりセンサスを行い、ヘビを見つけた場合、ゆっくり近付き逃避行動を観察するとともに、発見時のヘビとの距離、逃避を開始した時のヘビとの距離、ヘビにとってもっとも近い避難場所までの距離や属性、気温、底質温を記録した。
    ヘビ自体の生息密度が低く、サンプルを集めるのには長期間の調査が必要となるため、現在までのところ、結果に言及することはできないが、今後も調査を継続する予定である。

  20. 寺川眞理
    京都大学大学院 理学研究科 動物学教室
    gCOE研究員
    施設利用期間:2009/09/01 - 2009/09/16

    京都大学大学院理学研究科生物科学専攻グローバルCOEプログラム「生物の多様性と進化研究のための拠点形成」による大学院生の実習「フィールド科学実習」のための予備調査および、実習後の追加サンプルの採集を行った。また、本滞在時の9月9日に宮之浦の環境文化村センターで鹿児島県屋久島環境文化財団の屋久島研究講座と合同主催の「屋久島研究講座」にて講演を行った。
    9月14日には屋久島町立八幡小学校にて出前授業を行った。
    期間:2009年9 月1日〜9月5日, 9月12日〜9月16日 場所:屋久島西部低地

  21. 半谷吾郎
    京都大学霊長類研究所
    准教授
    施設利用期間:2009/09/01 - 2009/09/11

    2009年9月1日から9月11日まで、京都大学大学院理学研究科の学生実習「フィールド科学実習」およびその準備のために、屋久島ステーションの設備を利用した。具体的には、キノコ標本の乾燥、スクリーンとプリンタの使用などである。

  22. 大谷洋介
    京都大学大学院 理学研究科霊長類研究所社会生態部門
    修士 1年
    施設利用期間:2009/09/01 - 2009/09/23

    期間:2009/09/01-09/23
    場所:西部林道半山周辺
    対象:ニホンザル野生群(AT群
    調査概要: ニホンザル集団の中の周辺雄の行動と遊動の観察、記録を目的として 個体識別がなされた野生群を対象に個体追跡を行った。
    同時に同じ群れの観察を行った別の調査者と共同で 群れの中心である雌と、群れを頻繁に出入りする可能性のある周辺雄の同時追跡を試みた。

  23. 早川祥子
    京都大学霊長類研究所認知学習分野
    グローバルCOEポスドク
    施設利用期間:2009/08/07 - 2009/08/12

    研究・利用内容:長期に渡り継続観察しているNA−1群のサルのメンバー確認および新規個体のDNAサンプル(糞、尿)の採取
    期間:2009年8月7日ー2009年8月12日
    対象:西部林道半山地域に生息するNA−1群
    方法:野帳と双眼鏡による観察、および糞尿の採
    活動場所:半山北陵北側の大きな岩壁を中心とした道路上ー海抜350M付近までの一帯
    成果:NA−1群のおおよその遊動域およびメンバー構成を確認したほか、新しく生まれた個体(シーラ2009)および新規オスの糞サンプルを採集した。これらのサンプルは霊長類研究所にてDNAを抽出した後同研究所にて解析及び保管する予定である。長期的には、これら対照群に所属するメンバーの生涯繁殖成功やそれに関わる遺伝子の流動を調べる。

  24. 藤田真梨子
    神戸大学 農学研究科 昆虫機能学研究室
    博士後期課程1年
    施設利用期間:2009/08/02 - 2009/08/08

    8月2日から8月8日まで滞在し、調査を行った。西部林道付近の林内に、ヤマモモの果実採集のためのシードトラップを9基増設した。また、ヤマモモの展葉フェノロジーとヤマモモキバガの生活史を調べるため、林内および林道沿いでシュート上の新葉数、ヤマモモキバガ幼虫による食痕数を計数した。林内ではシュートの採取も行った。
    その結果、ヤマモモの展葉は8月にはほとんどみられず、ヤマモモキバガの個体数も果実登熟期である5〜6月と比較して非常に少なくなっていることがわかった。

  25. 揚妻直樹
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
    准教授
    施設利用期間:2009/07/26 - 2009/08/17

    照葉樹林内におけるシカの採食効率に与えるサルの影響
    1:屋久島西部地域において人付けされたサルの群れあるいはシカを追跡する。
    2:カラスザンショウ・ハゼノキの種子やアコウの葉など、サルの群れが花序ごとあるいは枝ごと食物を落とすことが多い品目(食物クラスター)を採食し始めたらデータの収集を開始する。
    3:サルが落とした食物クラスターの数を分単位で記録する。
    4:また、1分間隔でサルが食物を落としている範囲内にいるシカの頭数と性年齢を記録する。
    5:集まってきたシカを1頭選び、食物クラスターの取り込み数を分単位で記録する。また、バラバラになった果実・種子あるいは葉の取り込み数に関しても可能な限り記録する。そのシカと他個体の食物を巡る敵対的交渉はそのつど記録する
    6:サルの採食が終了した後(サルが採食を止めて別の行動をとる、あるいはその場から移動する)もそのシカの観察を続け、食物の取り込み数を記録する。
    7:サルの採食終了後も、サルが落とした食物が残っているために、通常よりもシカの採食効率が高まっている可能性もある。従って、なるべくならサルがいない場合のシカの食物取り込み速度も測定できるように努力する。
    8:サルの採食時と終了後のシカの食物取り込み速度(分あたりの取り込み数)を比較し、サルによるシカの採食効率の向上について検討する。
    9:シカ同志の敵対的交渉頻度から採食競合の影響についても検討する。
    なお今回はデータ収集の具体的な方法を試行錯誤して詰めていた段階であり、収集したデータについても分析中である。

  26. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所生態保全分野
    大学院生・博士課程1年
    施設利用期間:2009/07/23 - 2009/09/05

    研究内容: (1) ヤクシマザルにおけるキノコ採食行動の観察
    (2) 半山地域の植生およびキノコの分布
    調査 期間: 2009年7月23日〜2009年9月5日
    場所: 鹿児島県熊毛郡屋久島町・西部林道半山地域
    調査対象: ヤクシマザル (AT群
    ) 方法: (1)-a ヤクシマザルの採食行動観察
      (1)-b サルの糞サンプルならびに採食したキノコのサンプル採取
    (2)  プロット内の植物・キノコのフェノロジー
    調査結果:現在もデータ収集を継続中である。
    調査終了後には成果を論文としてまとめ学術誌に投稿する。

  27. 杉浦秀樹
    京都大学野生動物研究センター
    准教授
    施設利用期間:2009/07/17 - 2009/08/25

    屋久島西部林道周辺で、ヤクシマザルおよびヤクシカのセンサスを行った。
    1)ヤクシマザルの長期継続調査
     以下の群れについて、個体識別とカウントを併用し、群れごとの、出産を調査した。可能な限り、個体レベルでの生存、出産を記録する要に努めた。
     対象群:Oyabicha, Bunke, Momoe, NA-2, NA-1, Ichigo, KW-Z, KW-A, Petit, Donguri (E, Umi, AT 群は他の研究者が詳細な調査をしているため、調査していない)。
     また、ヒヅクシ谷の群れを2群識別した
    2)ヤクシマザルおよびヤクシカのロードセンサス。
     西部林道を利用して、サルとシカのセンサスを行った。子連れ率を含むサルの群れ構成、シカの発見回数などを記録した。
    3)森林内でのシカのライントランセクト調査を歩いて、シカの密度調査をおこなった(揚妻氏との共同研究)

  28. Andrew JJ MacIntosh
    Kyoto University Primate Research Institute
    DSc Candidate (D3)
    施設利用期間:2009/07/09 - 2009/08/25

    Primate Parasite Ecology and host behaviour among Yakushima Macaques (DSc research)
    Parasites are ubiquitous in natural environments, and although their effects on host populations can be negligible, they can also be associated with significant pathology. Focused on the extent to which individual macaques were parasitized by gastrointestinal nematodes, and how the behaviour of the hosts (Macaca fuscata yakui) is affected by as well as affects these parasite infrapopulations. 
    I conducted my study over two years, from October 2007 to August 2009, during which I spent two out of every three months in Yakushima, for a total of roughly sixteen months of fieldwork. I focused my data collection on one group of macaques (Umi troop, N=60-70) in the Kawahara area of the Seibu-Rindo (N30 21 E130 23). During data collection periods, I conducted; 1) behavioural observations (1-hour focal animal, continuous time samples; N=~1300); 2) fecal collection (adults: 2-samples/month; juveniles: 1-sample/month; N=~1000); and 3) urine collection (N=~150). 
    Yakushima macaques are infected by five species of nematode parasites (Streptopharagus pigmentatus, Oesophagostomum aculeatum, Trichuris trichiura, Strongyloides fuelleborni, Gongylonema pulchrum). I found that S. pigmentatus is the most prevalent (highest number of hosts infected; >90%), and infections by this species are the most intense (highest number of eggs found in the feces of infected hosts). O. aculeatum was also very prevalent (~90%), but infections were less intense. Infections were seasonal for most nematode species, and host age and sex also affected infections levels in various ways depending on the infective species. The macaques showed no clinical signs of parasitemia, with the exception of one case, and thus the extent to which nematode parasitemia affects the health of the Yakushima population remains unclear. I am currently investigating whether macaque behaviour was affected by parasitemia, and whether macaques display any particular behaviours, i.e. avoidance or counteractive, aimed at mitigating the effects of nematode infection.

  29. 大谷洋介
    京都大学大学院理学研究科霊長類研究所社会生態部門
    修士課程1年
    施設利用期間:2009/07/06 - 2009/07/15

    修士論文のための予備調査。
    2009年7/6-15にかけてAT群の追跡および個体識別を西部林道にて行った。
    AT群の遊動域は昨年(08年)に比べると北に移動しているようで、38番カーブミラーから半山北稜南側斜面までを利用していた。道上(林道東側)に行くことは稀で、道下(林道西側)から海岸までを主に利用していた。
    昨年生まれた9頭については全個体の生存が確認された。
    今年生まれたのは1頭であるが、8月に死亡が確認され。
    この時期の主な採食品目はアコウ、ゴンズイ、アカメガシワ、虫類(アオバハゴロモ、クモ等)、キノコ類であった。

  30. 西川真理
    京都大学理学研究科人類進化論研究室
    院生・D3
    施設利用期間:2009/07/01 - 2009/07/25

    研究内容:ニホンザルにおける食物を巡る競合と競合回避に関する調査,ニホンザルの泊まり場での行動観察
    期間:2009年7月1日〜2009年7月25日
    場所:屋久島西部低地
    調査対象:E群
    方法:直接観察及びビデオ撮影
    成果:調査期間中は天候にも恵まれ,順調にデータ収集を行うことができた.データは現在,解析中である.

  31. 佐藤 博俊
    森林総合研究所・関西支所
    学振特別研究員PD
    施設利用期間:2009/06/29 - 2009/07/03

    2009年6月29日から7月3日までの間、屋久島西部林道において、キノコ類の子実体サンプルの採集を行った。
    採集した子実体サンプルは一部をDNA解析用にエタノールで保存し、残りをステーションの熱送風機で乾燥させて証拠標本とした。
    今後、子実体サンプルと別途採集する予定のサルの糞サンプルについてDNA解析を行っていくことで、ヤクシマザルのキノコ食について解明していく予定である。

  32. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所生態保全分野
    Null
    施設利用期間:2009/06/21 - 2009/07/15

    研究内容: (1) ヤクシマザルにおけるキノコ採食行動の観察
    (2) 半山地域の植生およびキノコの分布
    調査 期間: 2009年7月23日〜2009年9月5日
    場所: 鹿児島県熊毛郡屋久島町・西部林道半山地域

  33. 幸田良介
    京都大学生態学研究センター
    大学院生・博士課程2年
    施設利用期間:2009/05/30 - 2009/06/28

    5月30日から6月28日まで滞在し、屋久島内の4ヶ所の低地林において調査を行った。半山、愛子岳、中瀬川の3ヶ所においては樹高30−200cmの樹木稚樹の再調査を行った。これらの地域では2006・2007年に毎木調査を行っているため、稚樹植生の経年変化とヤクシカの嗜好性との関係を解析する予定である。またこれらの3ヶ所のほか、川原、永田歩道を含む5ヶ所においてヤクシカの糞塊調査を行い、ヤクシカの生息密度を推定した。各地域に50×4mのトランセクトを4−8本設置し、トランセクト内に存在する糞回数をカウントし、事前に求めている密換算式からヤクシカの生息密度を推定した。推定した密度を過去のデータと比較したところ、ほとんどの地域においておおむね生息密度は安定していることが明らかになったが、中瀬川では増加傾向にある可能性が示唆された。

  34. 藤田真梨子
    神戸大学 農学研究科 昆虫機能学研究室
    博士後期課程1年
    施設利用期間:2009/05/30 - 2009/06/08

    5月30日から6月8日まで滞在し、調査を行った。ヤマモモの結実量と種子食害率を調べるため、西部林道付近の林内にシードトラップを設置し、ヤマモモの落下果実を採集した。また、ヤマモモの登熟・展葉フェノロジーとヤマモモキバガの生活史を調べるため、林内および林道沿いでシュート上の果実数および新葉数を計数した。林内ではシュートの採取も行った。
     その結果、ヤマモモの展葉は樹上の果実数が減少する6月に活発に行われることがわかった。また、採集したシュート上のヤマモモキバガ幼虫の頭幅を計測したところ、頭幅の頻度分布には5つのピークがみられたことから、ヤマモモキバガ幼虫は蛹化までに5齢を経過することが示唆された。

  35. 寺川眞理
    京都大学大学院 理学研究科 動物学教室
    gCOE研究員
    施設利用期間:2009/05/29 - 2009/06/24

    調査概要:5月29日から6月23日まで滞在して、西部林道の半山において以下の調査を行った。
    1)ニホンザル、鳥類、タヌキによるヤマモモの種子散布特性を明らかにするため、これらの3種を対象に糞の採集を行い、糞からヤマモモの種子を回収した。ニホンザルの場合はE群を追跡し、鳥類はかすみ網による捕獲を行い(捕獲許可済)、タヌキはタメフン場のセンサスをして糞を採集した。今回採集した種子は、京都にて遺伝解析を行い、各動物による散布パターンなどを解明する。
    2)結実木でのサルと鳥類の採食行動を観察するため、ヤマモモの結実木を朝6時から夕方の6時まで観察した。本調査は、5月の下旬に種子島でも行っており、屋久島と種子島で結果を比較する。
    本年度はタブノキを対象に1と2の両方の研究を行う予定であったが、屋久島、種子島の両島においてタブノキは大不作であり、いずれの個体も果実ついておらず、実施できなかった。

  36. 城野 哲平
    京都大学理学研究科動物行動学研究室
    D1
    施設利用期間:2009/05/20 - 2009/06/01

    屋久島には2種の近縁ヤモリ類、ヤクヤモリとミナミヤモリの生息が報告されており、分子生物学的研究からヤクヤモリが在来種であるのに対しミナミヤモリは移入種であると考えられている。両種は島内で高頻度の交雑及び遺伝子浸透が報告されており、その行動学的メカニズムの解明が待たれる。これまでの研究により、飼育下での社会行動のレパートリーのほとんどは2種間で共通していることが明らかになった。一方で、鳴き方は種間で唯一明らかな差が観察され、ミナミヤモリはヤモリ類に多く見られる規則的な鳴き方を行うのに対し、ヤクヤモリはこれまで報告のない不規則な鳴き方を行った。
    今年度の調査では、鳴き方の差が交雑に果たす役割を検証するため、
    (1)種間において飼育下で対面実験を行い、交雑の行動学的メカニズムを検証する
    (2)プレイバック実験により同種・他種の鳴き声を聞かせ反応を観察することで、2種それぞれの鳴き方の機能を検証する、という2つの実験を行うため、屋久島にてヤモリ2種の採集を行った。
    採集は2009年5月20日から5月31日にかけて、屋久島の永田・一湊・栗生にて行った。採集は夜間、集落周辺の農具庫やのり面、電柱付近で行った。ミナミヤモリを6匹、ヤクヤモリを15匹、外部形態から交雑個体と判断された個体を15匹採集した。

  37. 澤田晶子
    京都大学霊長類研究所
    大学院生・博士課程1年
    施設利用期間:2009/05/14 - 2009/06/06

    西部林道に生息する野生ニホンザル (AT群・Nina-A2群) の個体識別ならびに行動観察を行なった。
    サルがどのようなキノコを食べているのか調べるため、サルの糞サンプルおよびキノコのサンプルを集めた。 持ち帰ったサンプルからキノコの種を同定する予定である。

  38. 藤田 真梨子
    神戸大学 農学研究科
    博士後期課程1年・学部4年
    施設利用期間:2009/04/21 - 2009/05/03

    4月21日から5月3日まで滞在し以下の調査を行った。
    ・西部林道付近(半山)のヤマモモ6個体にシードトラップを3基づつ設置し、落下したリターを滞在期間中に2度採集した。
    ・ヤマモモの登熟・展葉フェノロジーを調べるため、林道付近のヤマモモ20個体および林内のヤマモモ8個体より370本のシュートを選び、シュート上の果実数と新葉数を記録した。

  39. 半谷吾郎
    京都大学霊長類研究所
    准教授
    施設利用期間:2009/04/14 - 2009/04/20

    2009年4月14日から20日まで,屋久島に滞在して大川林道終点付近で調査を行い、ニホンザル1群(HR群)の構成を調査した。
    屋久島滞在中、野生動物研究センターの観察ステーションに一泊した。

  40. 鈴木 聡
    京都大学大学院理学研究科 動物系統学研究室
    博士課程3年
    施設利用期間:2009/04/04 - 2009/04/12

    4月4日から4月12日までの9日間,小型哺乳類の捕獲調査を行った.
    捕獲対象をニホンイタチ,アカネズミ,ヒメネズミ,コウベモグラ,ジネズミとし,捕獲用トラップを永田地区から宮之浦地区にかけての県道78号線沿い,中間地区,楠川地区の林道,安房地区の県道592号線沿い,永田地区の田畑に設置した.
    ニホンイタチ9個体,アカネズミ14個体,ヒメネズミ1個体,コウベモグラ1個体を捕獲した.
    これらはすべて京都大学総合博物館に学術標本として保管し,形態および遺伝的地理的変異の研究などに活用される予定である.

  41. 大久保 実香
    東京大学大学院農学生命科学研究科
    大学院生・修士課程2年
    施設利用期間:2009/03/29 - 2009/04/09

    調査期間:2009年3月29日〜4月6日
    調査場所:永田区(居住域)
    調査内容:永田区に居住する地域住民を対象に、砂浜や森林などの自然とのかかわりの在り方の変容、および現状について、聞き取り調査を行った。林業、農業、漁業、観光、自然保護などに関連する内容に加え、かめんこ留学制度、岳参りなどの現状の一端を知ることができた。

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