Homeプロジェクト概要現在進行している研究

フィールドミュージアム運営のための社会システム整備

1.チームメンバー

日本

佐藤 哲 教授 (総合地球環境学研究所)
中川 千草 研究員 (総合地球環境学研究所)
竹村 紫苑 研究員 (総合地球環境学研究所)
北村 健二 研究員 (総合地球環境学研究所)

ブラジル

Rita Mesquita 博士 (MUSA)

2.研究の背景

プロジェクトの成果としてのフィールドミュージアムが、中長期的に意味のあるものとなるための条件には次の2つが含まれます。ひとつは、フィールドミュージアムの設計や展示内容が、地域住民を中心とする一般市民の関心と合っていることです。もうひとつは、プロジェクト期間終了後も自律的に運営されるような体制が確立することです。本チームは、これらの条件が満たされることを目指して活動しています。

3.研究の目的・方法と期待される成果

プロジェクト期間の初期には、利用者や支援者になるであろうと想定されるステークホルダーを特定することから始めます。次に、これらの人たちが一堂に会し、フィールドミュージアムに何を期待するのかについて、ワークショップ形式で意見を自由に述べる機会を設けます。このようにして多様なステークホルダーと協力関係を築き、フィールドミュージアムのあり方や活用方法について共に検討していきます。多様な価値観やアイデアをこのように集め、フィールドミュージアムの設計に反映させます。このような対話のプロセスを通じて、多くのステークホルダーが参加する形でフィールドミュージアムを運営する体制が段階的に確立していくことが期待されます。

4.フィールドミュージアム構想に対するインパクト・貢献

フィールドミュージアムの潜在的な利用者・支援者が計画の早い段階から積極的に参加することで、ミュージアムが扱う内容がより彼らの関心やニーズに近いものとなることが期待されます。また、アマゾンの生態系に関する在来知と科学知の融合が進み、地域住民や研究者を含むステークホルダーの認識が変化していくことも考えられます。こうしたプロセスにより、エコツーリズムなどのプログラム開発が進むことが期待されます。

5.人材育成面でのインパクト・貢献

地域における人材の例として、在来知と科学知をうまく組み合わせた統合的な知識をもつガイドの育成があげられます。また、プロジェクト実施の過程を通じて、地域住民、観光者、研究者など多様なステークホルダーの間の協働プロセスを促す能力をもつ人材が育ち、中長期的に活躍する体制が望まれます。

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