Homeプロジェクト概要現在進行している研究

アマゾン川の水中生物音リアルタイムモニタリング

1.チームメンバー

ブラジル

Jos Gomes 博士 (INPA)

技術協力

Michel Andre 博士 (UPC・スペイン)

2.研究の背景

魚や甲殻類の仲間からイルカやマナティーなどの哺乳類まで、水にすむ生き物は仲間とのコミュニケーションや敵への威嚇などさまざまな用途で音を発していることが知られています。本研究では、水中マイクを設置し水中の音を連続的に録音することで、季節を通じて生き物たちがどのように音声を利用しているのかを調べます。 また近年、船のノイズなど人工音の生物への影響が懸念されています。アマゾン川でも多くのボートが行き交っています。このような人工音がアマゾンの生き物へどのような影響を与えているのかを調べ、保全に役立てます。

3.研究の目的・方法と期待される成果

マナウスの北西に位置するNovo Airaoに、水中マイクを設置し水中音を昼夜を通して連続で録音します。また、周辺に生息する魚類の音声データベースを作成します。録音された音声データは、データベースをもとに魚類やボートの音声を分類し、日本とマナウスにリアルタイムでデータを送信します。 録音された音声を解析することにより、周辺に生息する生物の種類や資源量の推定を行います。また、昼夜や季節での音声の利用の変化を調べることで、水中の生き物たちがどのように音声を利用しているのかを明らかにします。

4.フィールドミュージアム構想に対するインパクト・貢献

Novo Airaoで記録したリアルタイムの水中音をフィールドミュージアムのコンテンツとして展示する。また、水中音のアーカイブを作成し、生物音だけでなく、人工音や環境音の展示を行い、環境教育へ役立てる。

6. 技術協力

写真1.ナマズの1種(写真上)とその音声(写真下)。