京都大学野生動物研究センターでは、水族館・動物園との連携を深め その成果を広く一般の方々にも知っていただくことを目的として、 「水族館大学」と「動物園大学」という、連携水族館・動物園との共同企画によるシンポジウムを開催しています。

2020年03月02日 8時 追記
動物園・水族館大学の中止について

平素より、野生動物研究センターの連携事業にご協力いただき、誠にありがとうございます。
第2回動物園・水族館大学(令和2年3月18/19日開催予定)を中止することが決定しましたので、お知らせいたします。
今般の新型肺炎COVID-19への対策として、日本社会全体で痛みを伴いながらも流行を防ぐという事態に至り、当センターでは動物園・水族館大学を中止することといたしました。
新型肺炎が一日も早く終息して、平穏な生活が戻りますことを祈念しています。

動物園・水族館大学開催委員会
伊谷原一
幸島司郎
森村成樹
2020年01月25日 10時 追記
新型コロナウイルスへの対応

現在、本年度の第2回動物園水族館大学を予定通り開催することにしております。
本シンポジウムでの新型コロナウィルスの対応は、基本的に京都大学の方針に準じております。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/foundation/coronavirus
開催当日、参加者の健康や安全を考慮し、登壇者の体調がすぐれない場合にはプログラムを変更する場合がありますことをご承知おきください。
参加するすべての皆様には咳エチケットやうがい、手洗い等の励行をお願いするとともに、会場での消毒や換気など衛生管理に努めます。
なお、国内での症例発生状況によってはシンポジウムの開催そのものの是非を見直し、当ホームページ上で速やかに広報いたします。
皆様の、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。

第2回動物園水族館大学・事務局
 
第2回 動物園水族館大学シンポジウム「保全の彼方と動物園・水族館の未来」
  • 日付:2020年3月18-19日
  • 会場:キャンパスプラザ京都 (京都駅から徒歩1分)
  • 事前申込不要・入場無料
  • Date & Time: 18-19 March 2020
  • Venue: Campus Plaza Kyoto (1-minute walk from Kyoto Station)
  • Everybody welcome: registration/fee is NOT required.
 
 

日本が批准する温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定(気候変動抑制に関する多国間国際的協定)」が来年から始まる。森を守ること、海や川を守ることは、気候変動対策の中心的課題であるとともに、そこにくらす多様な生物を守ることに直結している。その生物には人間も含まれる。森が消えれば、水が枯れれば、そこに生活する人間の生活が脅かされ、やがては地域固有の伝統文化や風習、言語までもが失われる。気候変動と聞いてもピンとこないかもしれないが、なにごとも身近な一歩からはじまる。近年、動物園や水族館の存在が国際的に問題視されている。その原因はいろいろある。飼育環境を巡る動物倫理的な問題、収益活動を優先し野生動物を消費している問題、野生動物の保全に貢献していないとする問題等々。今回のシンポジウムでは動物園と水族館の扱うテーマは異なる。初日は動物園の「域外保全」について議論を行う。域外保全とは、本来の生息地とは異なる場所で野生動物を保全する活動である。それを達成するためには、私たちひとり一人が身近な動物園のために何ができるかを考えるべきだろう。二日目は水族館のあるべき姿や動物倫理に焦点を当てる。近年、鯨類を飼育する大型水族館のアミューズメントパーク化が著しい。数十年先の水族館の未来を考えたとき、この方向性で問題はないのだろうか?今回は、日本の動物園・水族館の未来形について、2 日間かけてじっくり議論する。動物園・水族館の現場の声を中心に関連する専門家の意見を聞くとともに、フロアの参加者にも活発な議論をお願いしたい。

プログラム

3月18日
09:30
開場
10:00
開演

開会あいさつ
村山美穂 京都大学

趣旨説明
伊谷原一 京都大学
10:10
域外保全の基本方針

綿貫宏史朗 環境省 自然環境局 野生生物課 希少種保全推進室
動物園・水族館といっしょに国内の希少な野生動物をまもる!
10:55
伊谷原一 京都大学
地域動物園連携と動物維持に向けた展望
11:40
質疑応答
(昼食休憩 12:15 ~ 13:00
13:00
事例の紹介

チンパンジー飼育者座談会「チンパンジーの” 子々孫々” は難しい」
久川智恵美 わんぱーくこうちアニマルランド
奥村 文彦 日本モンキーセンター
板東はるな 京都市動物園
(休憩 14:30 ~ 14:45
14:45
田中正之 京都市動物園
京都市動物園のゴリラたちの未来
15:30
木下こづえ 京都大学
動物園・水族館で動物たちが命をつないでいくには
16:15
総合討論 Ⅰ
18:00
閉会
3月19日
09:00
開場
09:30
開演

あいさつ
幸島司郎 京都大学
09:45
亀崎直樹 岡山理科大学
水族館の抱える諸問題の整理と未来
10:15
大鹿達弥 神戸市立須磨海浜水族園
神戸市立須磨海浜水族園の歴史とこれから
10:45
若林郁夫 鳥羽水族館
鳥羽水族館の歴史と理念
11:15
川久保晶博 海きらら
海きららの取組み
11:45
金尾滋史 滋賀県立琵琶湖博物館
琵琶湖博物館が考える水族館としての社会的役割
(昼食休憩 12:15 ~ 13:00
13:00
河津 勲 沖縄美ら島財団
沖縄美ら海水族館が考える水族館の未来
13:30
幸島司郎 京都大学
“フィールドミュージアム構想” から考える未来の動物園・水族館
14:00
伊勢田哲治 京都大学
動物倫理から考える動物園・水族館の未来
14:30
廣井裕子 岡山理科大学
一般人は水族館に何を期待するのか( 1 )
15:00
萬井智恵子 須磨海浜水族園ボランティア
一般人は水族館に何を期待するのか(2)
(休憩 15:30 ~ 15:45
15:45
総合討論 Ⅱ
17:00
閉場
 
 
会場でぬいぐるみ、フィギュアを集めます!
※「次の人がそのまま使える」「自分が使う・遊ぶに不自由しない」ものをお持ちください。 http://eco.kyoto-u.ac.jp/