西江 仁徳 (学振特別研究員 PD)

京都大学博士(理学)

ヒトを含む霊長類の「文化」と呼ばれる現象の社会的側面について研究しています。 今のところ主な研究対象は野生チンパンジーで、40年以上の長期研究が続いているタンザニア・マハレ山塊で調査をおこなってきました。チンパンジー社会における対面相互行為の詳細な記述と分析にもとづいて、「文化」の形成過程や変容、発達過程を明らかにしたいと考えています。

略歴

  • 2001年 京都大学大学院理学研究科(生物科学専攻)修士課程入学
  • 2003年 京都大学大学院理学研究科(生物科学専攻)博士課程進学
  • 2009年 京都大学大学院理学研究科(生物科学専攻)博士課程単位取得退学
  • 2009年 京都大学野生動物研究センター教務補佐員
  • 2014年 日本学術振興会特別研究員(PD)

執筆文章

  1. 西江仁徳, 2016. 「続・アルファオスとは『誰のこと』か?―チンパンジー社会における『他者』のあらわれ」 『他者―人類社会の進化』 河合香吏(編), 京都大学学術出版会, pp.125-148.
  2. Nishie H, 2015. Use of tools and other objects. In: Mahale Chimpanzees: 50 Years of Research. (eds.) Nakamura M, Hosaka K, Itoh N, Zamma K. Cambridge University Press, Cambridge, pp. 568-582.
  3. Nishie H, Nakamura M, 2015. Culture. In: Mahale Chimpanzees: 50 Years of Research. (eds.) Nakamura M, Hosaka K, Itoh N, Zamma K. Cambridge University Press, Cambridge, pp. 521-532.
  4. Itoh N, Zamma K, Matsumoto T, Nishie H, Nakamura M, 2015. Appendix II Dietary list. In: Mahale Chimpanzees: 50 Years of Research. (eds.) Nakamura M, Hosaka K, Itoh N, Zamma K. Cambridge University Press, Cambridge, pp. 717-739.
  5. 西江仁徳, 2015. 「出会うべきか,出会わざるべきか:動物研究者の抱えるジレンマと『二つのわかり方』」 『動物と出会うU:心と社会の生成』 木村大治(編), ナカニシヤ出版,pp. 88-90.
  6. 西江仁徳, 2014. 「マハレ珍道中:第3回 広大なタンガニイカ湖をボートで行く」 『マハレ珍聞』23:1-2.
  7. 西江仁徳, 2014. 「マハレ珍道中:第2回 世界最古の定期船の旅〜遥かなるリエンバ号〜」『マハレ珍聞』22:4-5.
  8. 西江仁徳, 2013. 「マハレ珍道中:第1回 空港で飛行機を人力で押す」『マハレ珍聞』21:7-8.
  9. Nakamura M, Corp N, Fujimoto M, Fujita S, Hanamura S, Hayaki H, Hosaka K, Huffman MA, Inaba A, Inoue E, Itoh N, Kutsukake N, Kiyono-Fuse M, Kooriyama T, Marchant LF, Matsumoto-Oda A, Matsusaka T, McGrew WC, Mitani JC, Nishie H, Norikoshi K, Sakamaki T, Shimada M, Turner LA, Wakibara JV, Zamma K, 2013. Ranging behavior of Mahale chimpanzees: a 16 year study. Primates 54:171-182.
  10. 西江仁徳, 2013. 「アルファオスとは『誰のこと』か?―チンパンジー社会における『順位』の制度的側面」『制度―人類社会の進化』河合香吏(編), 京都大学学術出版会,pp. 121-142.
  11. Nishie H. 2011. Natural history of Camponotus ant-fishing by the M group chimpanzees at the Mahale Mountains National Park, Tanzania. Primates 52:329–342.
  12. 西江仁徳, 2010. 「相互行為は終わらない―野生チンパンジーの「冗長な」やりとり」『インタラクションの境界と接続―サル・人・会話研究から』木村大治, 中村美知夫, 高梨克也(編), 昭和堂,pp. 387–396.
  13. 西江仁徳, 2009. 「野生チンパンジーのフィールドで感じる〈質〉」『質的心理学フォーラム』1:121–123.
  14. 西江仁徳, 2008. 「チンパンジーの「文化」と社会性−『知識の伝達メタファー』再考」『霊長類研究』24(2):73–90.
  15. 西江仁徳, 2008. 「「文化」を再構想する」(コメントに対する返答)『霊長類研究』24(2):141–144.
  16. Matsusaka T, Nishie H, Shimada M, Kutsukake N, Zamma K, Nakamura M, Nishida T, 2006. Tool-use for drinking water by immature chimpanzees of Mahale: prevalence of an unessential behavior. Primates 47(2):113–122.
  17. Nakamura M, Nishie H, Mwinuka C, 2005. Survey of the southern part of the Mahale Mountains. Pan Africa News 12(1):5–8.
  18. Nishie H, 2004. Increased hunting of yellow baboons (Papio cynocephalus) by M group chimpanzees at Mahale. Pan Africa News 11(2):10–12.
  19. 西江仁徳, 2004. 「カシハ谷の決戦−第1位雄ファナナの陥落とアロフの即位」『マハレ珍聞』4:6–7.
  20. 西江仁徳, 2004. 「第1位オス・ファナナの失踪とその後の顛末」『マハレ珍聞』3:5–6.
  21. 西江仁徳, 2004. 「雨」『マハレ珍聞』3:3.
  22. 西江仁徳, 2003. 「チンパンジー調査の一日」『マハレ珍聞』2:7.
  23. 西江仁徳, 2003. 「マハレのチンパンジーの「アリ釣り」の腕前」『マハレ珍聞』1:3–4.
  24. 西江仁徳, 2002. 「嵐山のニホンザルはなぜ「石遊び」をするのか?−「石遊び」行動の近接要因を探る」『霊長類研究』18(2):225–232.

学会発表

  1. 西江仁徳. 「タンザニア・マハレM集団の野生チンパンジーの出産と子殺し/カニバリズムの新事例」 第31回日本霊長類学会大会. 京都大学. 2015年7月.
  2. 島田将喜, 西江仁徳, 中村美知夫. 「マハレ山塊国立公園のチンパンジーM集団における手のひら型対角毛づくろいの伝播」 第31回日本霊長類学会大会. 京都大学. 2015年7月.
  3. 島田将喜, 西江仁徳, 中村美知夫. 「マハレ山塊国立公園の野生チンパンジーにおける社会的慣習の集団間伝播」 第69回日本人類学会大会. 産業技術総合研究所臨海副都心センター. 2015年10月.
  4. Nishie H, Inoue E, Matsusaka T, Nakamura M, Zamma K. Leaf-clipping is not a token of “courtship display”: from the descriptions of leaf-clipping behavior by the M group chimpanzees at Mahale, Tanzania. The 25th Congress of the International Primatological Society. Hanoi, Vietnam, August 2014.
  5. 西江仁徳, 井上英治, 松阪崇久, 中村美知夫. 「リーフクリッピングは“求愛誇示”ではない―タンザニア・マハレM集団のチンパンジーのリーフクリッピング行動の記述から」 第29回日本霊長類学会・日本哺乳類学会2013年度 合同大会. 岡山理科大学. 2013年9月.
  6. Robert C. O'MALLEY, Hitonaru NISHIE. Patterns of ant-fishing for carpenter ants (Camponotus spp.) by Gombe and Mahale chimpanzees. The 82nd annualmeeting of the American Association of Physical Anthropologists. Knoxville, USA. Apr. 2013.
  7. Hitonaru NISHIE. Ecological context of Camponotus ant-fishing among the M group chimpanzees in Mahale Mountains National Park, Tanzania. International Primatological Society XXIII Congress Kyoto, 12–18 Sep. 2010
  8. 西江仁徳, 中村美知夫, 伊藤詞子. 「社会の学としての霊長類学−順位・権力・平等性」(企画責任者) 第24回日本霊長類学会大会自由集会. 明治学院大学. 2008年7月.
  9. 西江仁徳. 「チンパンジーはどのようにして『学ぶ』のか−道具使用場面における相互行為分析からみたチンパンジーの『こころ』と社会性」 第4回日本質的心理学会大会. 奈良女子大学. 2007年9月. ◎研究発表優秀表現奨励賞受賞◎
  10. 西江仁徳. 「チンパンジーの『文化』からみた『社会』−『知識の伝達メタファー』再考」 第23回日本霊長類学会大会自由集会「社会の学としての霊長類学」. 滋賀県立大学. 2007年7月.
  11. 西田利貞, 藤本麻里子, 藤田志歩, 花村俊吉, 井上英治, 伊藤詞子, 清野未恵子, 松阪崇久, 中村美知夫, 西江仁徳, 坂巻哲也, 島田将喜, 座馬耕一郎. 「マハレのチンパンジーにおける病気の流行について」 第23回日本霊長類学会大会. 滋賀県立大学. 2007年7月.
  12. 西江仁徳. 「チンパンジーはどのようにして『教えない』のか−野生チンパンジーの道具使用場面における母子間のやりとり」 第3回日本質的心理学会大会. 九州大学. 2006年8月.
  13. 西江仁徳, 伊藤詞子, 西田利貞. 「オオアリ釣りの博物学−マハレM集団のチンパンジーのオオアリ釣り行動」 第22回日本霊長類学会大会. 大阪大学人間科学研究科. 2006年7月.
  14. 西江仁徳. 「何のための道具?−チンパンジーの『使われない道具』の製作について」 第11回生態人類学会研究大会. 武雄市武雄温泉ハイツ(佐賀). 2006年3月.
  15. Michio NAKAMURA, Gen'ichi IDANI, Hideshi OGAWA, Hitonaru NISHIE, Crispin MWINUKA. Chimpanzees in the dry habitat: Conservation implications for Mahale and Ugalla The Fifth TAWIRI Annual Scientific Conference: "People and Wildlife: Promoting Conservation While Balancing Needs". Arusha, Tanzania. 1-3 Dec. 2005.  
  16. 西江仁徳, 西田利貞. 「マハレのチンパンジー社会におけるアルファ雄の失踪と順位下落の新事例」 第21回日本霊長類学会大会. 倉敷市芸文館(岡山). 2005年7月.
  17. 西江仁徳. 「チンパンジー社会における関心の集中とずれ−アリの釣り場をめぐる事例から」 第10回生態人類学会研究大会. だて歴史の杜カルチャーセンター(北海道). 2005年3月.
  18. 西江仁徳. 「チンパンジーのおつきあい−アリの釣り場をめぐる事例から」 第8回生態人類学会研究大会. あしがら勤労者いこいの村(神奈川). 2003年3月.
  19. 小田亮, 西江仁徳, 座馬耕一郎. 「聴覚を利用したニホンザル防除の実験的研究」 第18回日本霊長類学会大会. 東京大学(東京). 2002年7月.
  20. 西江仁徳. 「嵐山のニホンザルの『石遊び』行動の要因を探る」 第20 回日本動物行動学会学術大会. 京都大学(京都). 2001年11月.
  21. 西江仁徳. 「嵐山ニホンザルの『石遊び』行動の研究」 第55回日本人類学会・第17回日本霊長類学会連合大会. 国立京都国際会館(京都). 2001年7月.
メンバーリストに戻る