Chimpanzees

チンパンジーについて

チンパンジーについての基本的な情報を掲載しています。



ひと科チンパンジー

チンパンジー(Pan troglodytes)は私たちヒトに最も近縁な生き物です。
チンパンジーとヒトは650万年前に共通の祖先からわかれ、 DNAの全ゲノムの塩基配列の98.7%が同じです。


チンパンジーの社会

 
ギニア・ボッソウ村の野生チンパンジーの群れ ギニア・ボッソウ村の野生チンパンジーの群れ


チンパンジーの群れは、複数のオトナオス(13~15歳以上)と複数のオトナメス(12~14歳以上)、ワカモノ、コドモ(5~8歳)、アカンボウ(0~4歳)を含む20~100人で構成されています。その集団は1~数人の小集団が合流したり分裂したりする離合集散をくり返し、ときには大きな集団になることがあります。集団構成の規則制はなく、いつも一緒に行動するのは母親とアカンボウ、コドモだけです。
メスは9~11歳になると生まれた群れを出て、別の群れに移籍します。
オスはオトナになっても生まれた群れにとどまり、父系社会を形成します。
オトナのオスたちは行動域の周辺をパトロールをするなど、群れの安全を守ります
群れ同士は非常に仲が悪く、群れ同士が出会うとときには殺し合いになることもあります。

 

サンクチュアリでの社会生活

熊本サンクチュアリでは2016年10月現在、58チンプが生活しています。その内訳は 8歳から46歳までの オス23、メス35です。目の見えないカナコを除いて、2~15チンプのグループで生活しています。複雄複雌群の形成と離合集散できるような環境づくりを目指しています。

サンクチュアリのチンパンジー集団
目の見えないチンパンジー・カナコとサンクチュアリのスタッフ
サンクチュアリのチンパンジー・グループ
カナコとサンクチュアリのスタッフ

チンパンジーの寿命

野生下では40~50年、飼育下ではそれ以上生きることもある、といわれています。
国内では、神戸市立王子動物園のジョニー(1950年生まれと推定)が、2016年現在で66歳、現在も記録を更新中です。

サンクチュアリのご長寿

サンクチュアリ最長老チンパンジー・レノンの敬老会
年長チンパンジー・ブラックの敬老会

熊本サンクチュアリのチンパンジーでは、46歳の男性レノン(推定1970年生まれ)が最年長です。 毎年、敬老の日には、レノンと、次に年長のブラック(推定1971年生まれ・2016年現在45歳)の、更なる長寿を願って敬老会をひらきます。

高齢化社会

野生チンパンジーのジレ。老眼のため目を離して娘の毛づくろいをする

ギニア共和国ボッソウの野生チンパンジーは、まわりをサバンナと人間が作った畑に囲まれて孤立していた森でくらしているため、他の森に住んでいるチンパンジーと行き来することはめったにありません。 そのため、群れの高齢化がすすんでいて、2016年現在では、50歳以上のチンパンジーが群れの大半を占めるようになりました。

(写真:老眼のため目を離して娘の毛づくろいをする高齢チンパンジー)

チンパンジーの食事

イチジクの実を食べるチンパンジー

野生のチンパンジーは果実、葉、植物の髄や樹液、小型の哺乳類、鳥類、昆虫などを食べます。

( 写真はウガンダ、カリンズ森林のチンパンジーがイチジクの実を食べているところです。)

サンクチュアリでの食事

時間をかけて採食できるように、さまざまなフィーダーを設置しています。詳しくはエンリッチメントのページをご覧ください。 
1日の食事量は野菜や果物、木の葉、種子、固型飼料など、大人で約2500kcalを基準にしています。

みかんのなる木
チンパンジーのゴロウが消防ホースの中に入ったピーナッツをさぐる
棒を上手に使ってジュースをなめるチンパンジー

チンパンジーの母と子ども

石でヤシの実を割る母親チンパンジー、それを間近で観察している子どもチンパンジー。
石でヤシの実を割る母親チンパンジー、それを間近で観察している子どもチンパンジー。
(ギニア、ボッソウにて撮影)

子どもは4歳になるまでは母親に世話され、夜も同じベッドで寝ます。
母親の道具の使い方を間近で観察し、母親の道具に手を触れてみたり、その道具で遊んだりすることで次第に道具の使い方を学んでいきます。 また、弟や妹が生まれると熱心に面倒を見て、子育ての仕方を学びます。 出産後に発情周期を取り戻した母親の交尾を子どもが邪魔したりすることがありますが、 幼い子どもにはオスも寛容です。
子どもはこのようにして母親のすぐそばでさまざまなことを学びます。
子ども同士で遊んでいるとき、遊びが過ぎて喧嘩になってしまうと、それぞれの子どもの母親同士の喧嘩に発展することもあります。

サンクチュアリでの母と子ども

サンクチュアリでは繁殖をおこなっていないため、現在幼い子どもはいませんが、大人になった息子と母親が一緒に生活しています。

チンパンジーの基本的生理値

ここでは熊本サンクチュアリでのこれまでのデータを掲載しています。
体重(10歳以上)
♂:平均55.0kg(n=782、36.6-80.5)
♀:平均48.7kg(n=1260、23.6-78.8)
座高(10歳以上)
♂:平均81.2cm(n=135、69.7-92.2)
♀:平均78.3cm(n=157、61.1-89.5)
性成熟 ♂:6~8歳
初潮 ♀:8.3歳(n=23、7-11)
月経周期: 36.3日 (n=162)
妊娠期間: 平均229.4日(n=84、181-250)
出生時体重: 1792.7g(n=74、930-2400)
ABO血液型: A型 95.6% O型:4.4%