運営指針

京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリ運営指針

京都大学野生動物研究センターは、その憲章に定めるとおり、野生動物に関する教育研究をおこない、地球社会の調和ある共存に貢献することを目的とする。熊本サンクチュアリは、その実践のための最重要の中核的教育研究拠点として位置付ける。絶滅の危惧される野生動物を対象とした基礎研究を通じて、その自然の生息地でのくらしを守り、飼育下での健康と長寿をはかるとともに、人間の本性についての理解を深める研究をおこなう。さらに、フィールドワークとライフサイエンス等の多様な研究を統合して新たな学問領域を創生し、人間とそれ以外の生命の共生のための国際的研究を推進する。そして、地域動物園や水族館等との協力により、実感を基盤とした環境教育を通じて、人間を含めた自然のあり方についての深い理解を次世代に伝える。なお、野生動物研究センターの基本方針に則り、侵襲的な医学・薬学・生理学的実験、及び野生状態に比して著しく行動変容をもたらす可能性のある全ての行為は、理由の如何にかかわらず一切おこなわない。京都大学野生動物研究センターが共同利用・共同研究拠点であることに鑑み、学内外に開かれた研究拠点として機能するとともに、国際的研究拠点たることをめざす。最後に、熊本サンクチュアリの設立に到る歴史的経緯として、株式会社三和化学研究所の所有する熊本霊長類センターとして発足し、チンパンジー・サンクチュアリ・宇土として京都大学霊長類研究所とのあいだで運営協力が開始され、京都大学野生動物研究センター発足とともに使命がそれに引き継がれた。したがって、設立に関与し今後の運営にかかわる上記機関ならびに個人は、熊本サンクチュアリが付託された使命を推進するにあたって、相互の立場を尊重しつつ、互いに協力して、最大限の寄与を果たす責務があることをここに宣言する。



熊本サンクチュアリの沿革概要
  • 1970年代 医科学の肝炎研究者が野生チンパンジーを輸入して医学感染実験を実施。
  • 1978年、株式会社三和化学研究所が実験済み個体を引き取り熊本霊長類パーク発足。
  • 1998年11月、生体の侵襲的医学感染実験を阻止するためにSAGA結成。
  • 2002年4月、生体実験に代わる死後標本利用を促進するためにGAIN結成。
  • 2006年10月、三和が侵襲的医学感染実験の廃絶を宣言。
  • 2007年4月、三和所有のもとチンパンジー・サンクチュアリ・宇土CSU発足。
  • 2007年8月、三和の寄附で霊長類研究所に福祉長寿研究部門設立。
  • 2008年4月、京大に野生動物研究センターWRCが発足し寄付研究部門を移管。
  • 2011年8月、施設等のすべてを京大に移管し熊本サンクチュアリKSが発足。
  • 2012年5月、最後の医学施設チンパンジー3個体を受け入れ
  • 2013年1月、(株)林原からチンパンジー8個体を受け入れ
  • 2013年11月、アメリカ・サンディエゴ動物園からボノボ4個体を受け入れ
  • 2014年5月、アメリカ・シンシナチ動物園からボノボ2個体を受け入れ
PAGE TOP