ランタンプラン・ニュースレター

No.27+  2005.9

<Newsletter No.27続き>

ランタンプラン関係各位

みなさま

 地震に大雨、この1年本当に信じられないような天変地異。みなさまには緊張とご多忙続きの1年であったと想像します。

 暑かった夏も間もなく終了です!ああ本当に暑い日もありました。何しろわがわび住いは夏は完全な暖房ですから。というわけで遅い夏休みを過ごして来ました。八ヶ岳から奥会津へ。最後の日はぶなの林でキャンプ。村営のキャンプ場は結構関東あたりからの家族たちで賑わってました。一晩中大サービスの街灯が煌々と。テントから星を眺めにはるばるやって来たのですけどね..。

 不在中にランタンからとカトマンドゥからとお電話が入ってました。ついに、8月27日、村びと自身で出力15.5KWの発電に成功しました。この電力は、当初の予定を変更して、ランタン村全区域、ユル、シンドゥム、ムンロー、ゴンバに送電されることになったようです。初日は本村のユルに、翌日上方の二つの地区とゴンバ地区に点灯しました。想像できますか?初めて全戸にくまなく電燈が灯ったのです!!
 カトマンドゥの息子の話では、一番遅れていたシンドゥムとムンローの住人の喜びようは例えようもないほどだったそうです。
新しいシステムは本流に近い場所に設置されました:Newsletter No.27 http://www.ecology.bio.titech.ac.jp/langtang-plan/LTplan.html

管理保守のためにオペレーターはパワーハウスで寝泊まりする必要があるらしいのですが、チェンガもニマも恐いと言って拒否したようです。10年前シンドゥムのシステムが設置後1日で土砂災害に遭ったことが念頭にあったからでしょうか。いったいランタンの男たちは表面は強そうだけれど、都会へ出たり、一人になったりするとからきし意気地がありません。ということで、毎夜11時に電源を切りにパワーハウスへ通うということになったそうです。

 この設置工事を請負ったのは、私たちが1995年から緊密に連繋してきたパタン工業団地内のネパール・ヤントラシャラ・エナジー社。今回は父親のシャムラージ氏ではなく息子のビクラムが現地入りして完成させました。最初にビクラムに会ったのは、まだ学生(トリブヴァン大学工学部)のころ、その後イギリスへ電気技術を学びに留学して最近戻ってきたばかりです。弟のスマンは旋盤を使った精密機械の技術工です。兄弟二人力を合わせて、父親の築いた中小規模の発電システムを立派に継承してゆくことでしょう。私にとっても、シャムラージの息子がランタン村での仕事をやり遂げてくれたことに深い感慨と共に大きな喜びを感じます。

 今回のパワーアップに関して、この春緊急に呼びかけをしました。短期間の間に不足分の21万円を集めることが出来ました。予定を大幅にずれこみましたが無事完成することができました。あらためまして、ご支援に対し心から御礼申し上げます。
 なお、ビクラムがシステム設置工事をビデオにおさめたそうなので、そのコピーが送られて来次第、事務局にてみなさんと「見る会」を催したいと思います。九月末旭川での雪氷学会でもお見せできればと希望します。
 またこれまでのシステム(発電機故障)の回復と再利用、技術者の養成など、引き続き検討を重ねて行かねばなりません。よろしくご指導ご協力のほど、お願いいたします。

貞兼綾子/05.9.1

☆今後の活動予定とカンパのお願い

貞兼代表の報告にもあるように、LTBSは自力でシステムの改良と新プロジェクトの立案と進行を成し遂げたものの、ネパールの政情不安の影響もあり、チュダー・チュ拡大プロジェクトの完成を目の前にして、窮地に追い込まれています。代表の緊急アピールに賛同された皆様からのカンパや御寄付を、ぜひお願いいたします。LTBSの活動状況や現地の様子など、これからも随時ご報告させていただく予定です。

  振込先:ランタンプラン 郵便振替 01040−4−51106



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